放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

万年筆は大人の無駄遣いなのか?!

 いつの間にか、万年筆が増えてしまった。最初に買ったのは左から五本目のデュポンである。世田谷の某バラックの様な個人店で買った。中古も扱う店だが、これは新品で定価の五分の一で買えた。倒産品か不人気の売れ残りか酔った勢いで買ってしまった。使うと重厚骨太の良い万年筆だった。

 この成功で調子に乗ってしまった。

 

 ある日。アメ横のガード下の店を見ていると、名品・ペリカンの万年筆が40%オフで売られていた。それが、左から10番目の金の入っていない安価シリーズのペリカンである。これは、昔、作られた物で今のものより「ペン先が柔らかい」。斜体文字(クセ字専用)の独特の書き心地がある名品だ。

 アメ横で安く買っても、大丈夫だと確信した。

 

 数年後。調子に乗って安売りながら、金の入ったペリカンを購入。こちらは、新しい製造で少しペン先が固い。左から六本目である。

 このペンは…あれ?書き味がかすれ気味…。あまり良く無い。結局、メーカーで直してもらうことになった。やはり、激安品はこういうことがあるのだ。安売り万年筆戦・二勝一杯。サッカー日本代表と同じ予選一位通過だ。

 

 今度は注文手作りのK万年筆で、左から4番目の万年筆を買った。漆塗りのオールドスタイル。思い切って文豪風の極太を頼んだ。

 とても良い万年筆だが、極太のインクが大量に出るので原稿用紙の二枚目が滲んでしまう。チラシの裏などのツルツルの紙だと素晴らしい書き味だが、普通の仕事に使うとなかなか乾かない。ほとんど使えないことに気づく。

 自分で注文したのだから文句は言えないが…。失敗である。

 二勝二敗。16強で敗退である。

 

 数年前。「スターウォーズ」の最終話を観た。新宿の東宝だったか…。売店を見ると、万年筆が三千円(多分)で「ダースベーダー」「R2-D2」「C3PO」等のデザインがある。買わない訳には行かない…(何でだ!)。

 それが、左から12番目の一本である。細字で手紙やメモに使えて便利。中身はシェーファーである。

 

一番安い金なしのペンだがかなり良い。専門誌で知ったのだが…。ペン先の金と書き味とは関係が無く、高級感を出すために金を入れているそうだ。

 三味線の繋ぎに金をいれると「音が良くなる」と言うが、万年筆は無意味な成金趣味で金を入れていたのだ。

 人生。色々勉強になる。三勝二敗だ。

 

 他の万年筆は、知り合いにもらった物やネットでつい買ってしまった物だ。練習試合と同じなので勝敗には入れないことにする。並べてみると無駄遣いの預金が貯まったようなものだ。

 無駄遣い万年筆銀行はどこまで増えるのか?ほとんどインクは入れていない。

 

 

 万年筆など持っていなかった学生時代。筆ペンで寄席文字もどきを書いて喜んでいた。その頃の…。おバカエッセイ!

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宣伝。ネット書籍「嗚呼!青春の大根梁山泊東海大学・僕と落研の物語~」上・中・下

 

「嗚呼!青春の大根梁山泊~放送業界編~」も出てます。

 

直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…

安いです。上→200円。中→300円。下→300円。

「放送業界編」800円(高そうに見えますが、上中下に分けていないので、枚数と値段は同等です)

 

放送作家で専門学校の先生・下村稔さんが「上」に登場する「初めての下宿の描写」を褒めてくれました。私としては意外な部分でした。落研入部前の不安な若者の描写が良かったそうです。

 

「青春落語バカの楽しいエピソード」有名劇団の主催者や脚本家、演出家絶賛!

社会人落語の大御所・若木家元翁(元治ー)さん(国学院OB)、フリーターアナ・森たけしさん、神奈川の先生・木馬さん、山梨の大学で語学を教える、とんぼさん、も読んだかどうかは分からない名作エッセイ!

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https://note.com/bakodayo1874basu