タダで水槽を貰ったので、一度は何かを飼わねば…。買えば七千円以上する横六十センチの水槽だ。天が「一度、魚飼ってみろ」と言っているのだ。
近所のホームセンターに行くと、熱帯魚のコーナーに人は居ない。あんまり人気がないのだ。店員を探すが…。見つからない。四十年前の池袋演芸場みたいな静けさだ。
やっと店員を見つけて相談すると…。「ネオンテトラを飼うならポンプとヒーターがいる」と言う。
メダカなのでヒーターはいらないかと思ったが、淡水の熱帯魚なのだそうだ。ネオンテトラは色が綺麗なのでライティングしたくなる。ライトを見ると…「高い!」一万五千円だ。安いものは五千円ほどだが色が一色だ。こうなると、良いものを…となる。
ポンプは安めにしたが…。水道水のカルキを抜く液体をすすめられた。三千円以上する。さらに、コケとか生えにくくする液体も三千円以上だ。
水藻も入れないわけには行かない。三本のセットが安いので買った。
ゴミを吸い取る器具を勧められたので買った。
会計すると…なんと!三万三千円にもなっている!しかし、今更、やめますとは言えない。小さな水槽のセットなら全部で一万円台でも買えるのに…。なんてこった!
しかも、水を作るのに一週間かかるという。家に帰り、何リットルか図りながら水を入れた。カルキを抜く液体は一リットルにキャップ一杯入れるらしい。四十八リットル入ったので四十八杯。多すぎると思いながら入れて、もう一度見ると十リットルに一杯と書いてある。眼鏡なしで読んで大失態だ!
しかたなく、目分量で三分の一捨てて新しい水を足した。ネットで調べると「多少は入れすぎても大丈夫らしい」ので、チョット濃いめということで勘弁してもらおう。
水藻を三本入れたが、横六十センチの三本は寂しい。思い付きで昔作ったプラモデルのアメリカ戦車「シャーマン」を沈めることにした。
ディスプレイの箱ごと二階から一回に持ってゆくと…。ガシャーン!手が滑って箱ごと落としてしまった!「うわ~!」。こだわりの寒冷地塗装をしたシャーマンがバラバラ。兵士は頭が飛んだり、足がもげたりの即死状態になってしまった。
まるで、ドイツのタイガーⅠ型の大砲を直撃した様な状態だ!
備品や兵士を再生する気力がないのでゴミ箱に捨てた。ここは、朽ち果てて水中に沈んだシャーマンの設定にした。その方がリアルだ!
満を持して沈めると…プカ~!ありゃ!プラスチックは浮いてしまう。
一度はあきらめたが…。完璧なジオラマを失って水槽にも入れられないのは悔しい。そうだ!石や流木を川で拾って戦車の上に乗せよう。
自転車で多摩川に行き。石を拾い流木を拾った。
帰って早速、戦車に石を載せて沈めると…。おお~!浮いてこない。さらに、流木を沈めると…プカ~!またか、天然の流木は浮くのだ。ショップで高い流木を売っていたのは沈むものだからだ。流木も石を乗せてみたが…。ビジュアルが良くなかったのでやめた!
素人の芸術感覚でレイアウトすると、何かが違う。ダサいのだ!
もういい!後は魚を入れてから考えることにする。ネオンテトラが二十匹も入れば絵になる様な気もする。
しかし、問題は目分量で入れた薬で魚が死なないかである。かといって、水を全部捨ててやりなおすのは嫌だ!ここは、勝負だ!
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