放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

ユーチューブでYパ〇ダイ〇「おBちゃま」を聞いた!

 ユーチューブを見ていたら、その昔、N放送の人気番組だった「MYのヤン〇パラ〇イ〇」の音源がいくつかアップされている。

 

 たまたま聞いた「おBちゃま」のコーナーは記憶にあるものだった。

 

 「おBちゃま」のコーナーはリスナーが手紙で送る長編。お金持ちで生意気なおBちゃまと遭遇した体験を投稿するものだ。当時の人気はすさまじく、毎週、分厚い封書が100通を超えていた。ハガキならもっとくるのだが、ショート小説の様な長いストーリーを書き込むコーナーで、この数は驚異的だった。

 ちなみに、春風亭一之輔こと川上少年も「M様の怒り」や「おBちゃま」のコーナーを聴いていたという(どちらも木曜日)。

 

 何故私がそんなことを知っているかと言うと…。番組の見習い作家として、その場に居たからだ。

 私は、この大量の「おBちゃま」の投稿を全部読み、良さそうなものを3作品ほど選ぶ仕事をしていた。私が読むのが一次予選。私が選んだものを伝説のプロデューサーMさんが読んで採用作品を決定するのだ。

 

 この日。私の選んだ作品を読んだMさんが言った。「つまんないな!ほかに、いいの無いのか?」「現実味のない嘘の作品が多くて…」「チョット見せてみろ!」

 Mさんは、手紙の山の中から2~3通の封筒を選ぶと読みだした。まったくの直感で読む手紙を選んでいる。

 一通読むと「確かにつまらないな!」そして、二通目を読むと「これ、面白いじゃないか!こんなに面白いのを見逃しやがって、バカ野郎!」と怒鳴った。

 

 実は、その時の痛恨の作品がユーチューブに上がっていたのだ。

 

 その作品は、プラモデル屋に現れたおBちゃまが、買いもしないプラモデルを店でかってに作り出すというストーリーだ。私は、大学生の見習いだったが「これは、ありえない!嘘はつまらい」と判断してボツにしていた。実際、Mさんはいつも「リアリティの無いのはダメだ!ムリな作りはやめろ!」と私に言っていたのだ。真面目な私はリアリティの欠如した作品はボツにしていた。

 

 私としては、この判断ははらだたしかったが、放送を聞くと爆笑に包まれていた。ADさんもミキサーさんも爆笑しているのだ。

 くやしいがMさんの判断は正しかった。しかも、100通全部読んだ私に対してMさんは三通しか読まずに、爆笑の作品を選び出しているのだ。

 「この人は、何か神がかり的なオーラと運を持っている」と思ったものだ。

 

 「偉い人の注意事項、忠告などは、日によって変わる」ので、全部真に受けない方が良い!ということを悟った瞬間である。

 

 大御所の作家で「面白さに理由なんかないよ!感覚的に面白いことしなきゃ!」と言った人がいるが…。結局、そういうことなのかもしれない。

 時代、番組、パーソナリティ、スタッフが変われば「面白いものの基準」は変わるのである。

 

 不正解はあるが、正解などない。結局、結果オーライである。

 

 

 

 

 将来の夢も希望も野望も何もなかった頃のお話。ただ、今日を生きることしか考えていなかった学生の物語!あったのは、扇子と手ぬぐいと座布団だけ。

 お爺ちゃんの煙草の火で穴の開いた形見の着物を着て、何かにとりつかれたように話していた。余裕がなくビデオの早まわしの様に早口だった。でも、はまるとやたらと笑いが起こったのは何故だろう?かってに天才だと勘違いした。まったくの幻想でした。

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