中野で知り合いの経営する居酒屋に向かう途中。しらないギターショップが…。「こんな店あったかな?」。なんとなく入ると…狭い店舗にぎっしりとビンテージ・ギターが並べてある。すき間が無いので人の歩く土地は少ない。
ギターには値段が表示されていない…。「この店は…」
店主が話しかけて来た。客は私だけだ。「今、ギター何持ってるんですか?」。いきなりの質問に戸惑った。私のギターは安めのタカミネのエレアコ。安めのギルド・アコギ。そして、格安で手に入れたビンテージのギブソン・J-50である。実は中古のギブソンが一番安く7万円弱だったのだが、ここはメーカー的に見栄を張って「ギブソンの・J-50なんですけど、鳴りがイマイチなんですよね」と、通のフリをして言ってみた。続けて通のフリをして「1972年は安かったんで買ったんですけど…音は良いけど鳴らないかも?」。私は分からないがネットに書いてあることを言ってみた。
すると、店長に火が付いた!「70年代が何で安いか知ってますか?」「いえ!板が違うからですか?」「そうだけど、何で板が違うか分かります?」「えっ!…ワシントン条約ですか?」「いや、70年代は戦争の影響です」「えっ!?」「ギブソンの貯蔵していた板が戦争で燃えちゃったんです。新しく仕入れると板が乾燥していないから音が悪い。それを補う為に内部構造を変えたんです。それが悪い方に出て鳴らなくなったから安いんです」
と言うことは、内部が同じなら新品の時音が悪くても、今なら乾燥して音が鳴ったかもしれないということか…」これは勉強になった。
しかし、私は「家のギブソンを気に入っているので…鳴りは悪いですけど…家にあるギターでは一番音が良いんで気に入ってます」と言った。
店主は「うちのギター、値段書いてないでしょ?これは、全部、ベストなリペアをしているから他より「高い」んです。でも、全部、すぐにプロが使えるレベルですよ」。
私はそんなに高いギターは買わない。ライブの予定もない。近所迷惑なので鳴らない方が良いぐらいだ!店長のトークに火が付いたので店を出た。
そこで気づく…。ここ、道が一本違うな!知り合いの店の道ではないので知らない店があったのだ。「知らない街角を曲がった時…それはすでに小さな旅である」。
私には鳴らないギブソンで充分だ。浜ちゃんの唄「♪俺はまだチキンライスでいいや」の気持ちだ!
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直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…
安いです。上→200円。中→300円。下→300円。
「放送業界編」800円(高そうに見えますが、上中下に分けていないので、枚数と値段は同等です)
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