放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

千葉真一さんが…。追悼。

 千葉真一さんがお亡くなりになった。私の世代のアクションスターと言えば、千葉さんである。子供の頃「キーハンター」のアクションの凄さに驚いた。

 高校の時は「戦国自衛隊」の演技に憧れた。薬師丸ひろ子が子供の男として戦に参加していたのが斬新だった角川映画である。

 

 この「戦国自衛隊」は、東海大落研の先輩達も好きな映画だった。二年先輩の頭下位亭切奴(昇太師匠)さん、実志(ディレクター・山崎氏)さん達の最後の高座。四年生の「年忘れ落語会」では、会の最後の「追い出し太鼓」の代わりに「戦国自衛隊」のエンディングテーマ「スクリーンに雨が降る」を流した程だ。

 保守的なルールに厳しい我が部としては、画期的な演出だった。

 

 この落語会には、後輩ながら私も前座の次に出演(「饅頭怖い」)したので、この曲は思い出深い。私にとっては初めてのホール落語である(新宿・山野ホール・「お笑いスター誕生」の会場である)。

 先輩達はお客が呼べる世代だったので、私も数百人のお客の前で演ることができた。

 

 ちよっと、脱線したが…。

 

 私には小学生の頃。大好きな子供向け三十分ドラマがあった。それは「暗闇五段」という空手のドラマだ。主演は千葉真一さんだった。

 主人公の千葉さんは、盲目の空手家。現在はパラリンピック競技のアニメなどもあるが、当時としては珍しい設定である。

 

 盲目の主人公は、当然、「音」と「気配」を頼りに相手を倒す。その、凄さは「座頭市」の「空手版」である。「スターウォーズ」のフォースに近い部分もある。

 

 私はこの「暗闇五段」の最終回が印象に残っている。主人公は、最終回で名医の手術により「目が見える」ように成るのだ。

 「よく見える目で」大きな試合に臨む主人公だが、目が見えると「空手」の勘が鈍って苦戦する。最後にピンチとなった主人公は「目を閉じる」。

 すると、感覚が戻って一撃必殺の技で相手を倒す。

 

 この「目をつぶって勝つ」という最後の展開は衝撃だった。今までの放送は、全てこの落ちの為の伏線の様なドラマだ。

 まるで「落語」の様である。

 

 あまりメジャーなドラマでは無いが、私にとっては、子供の頃の一番である。

 

 千葉さん、安らかに…。