放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

「暗闇五段」と言う子供向けドラマが好きだった!

 50年程前だろうか?小学校低学年の頃見た「暗闇五段」という空手の子供向けドラマが印象に残っている。

 千葉真一さんが主演のアクションものだが…。小学校では話題になっていなかったので、私だけのブームという感じだった。

 

 主人公の暗闇五段は、盲目の格闘家。座頭市に近い設定である。

 

 彼は、音と相手の気配だけで動きを感じ、健常者を次々と倒して行く。この目で見ずに体で感ずるところは、「スターウォーズ」のジェダイと似ている。ブルース・リーの「燃えろドラゴン」のシリーズにも同じような内容が登場する。

 

 このドラマの最終回。

 何と!暗闇五段は名医と出逢い、見えなかった目が完全に復活する。

 

 そして、翌日は日本一を決める大きな大会。ここで、健常者となった主人公は苦戦をしいられる。目が見えたことで今までの戦いの感覚と違ってしまったのだ。

 

 そして、決勝戦。負けそうな主人公は…。そっと目を閉じる。すると、ベストの感覚を取り戻した主人公は、まるでウルトラマンがカラータイマーが激しく鳴る中でスペシウム光線を出すがごとくみごとに相手を倒し優勝する。

 

 まるで落語「景清」を思わせる展開。考えさせられる内容。よく、子供向けにこの様な重い題材をドラマにしたものだ。

 「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」もそうだが、大人が真剣に作っていたのが分かる。

 

 ※追伸。「暗闇五段」は寺田ヒロオさんの作品らしい。トキワ荘で生まれた名作だったのか…。勉強不足でした。原作を読んでみたい気もする。

 

 

 

 学生時代。目を閉じて落語の練習をすると…。自分のヘタさが良く分かる気がした。声とリズムだけ聞くからだろうか?理由は分からないが、見えないことで分かることもあるのかも知れないと思った。

 ラジオのリスナーは、スタジオでは気づかない何かを音だけで感じ取っているのかもしれない。現場に居ると部室のバカ話と同じで、よく分かりませんが…。

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