放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

春風亭一之輔師匠!林家彦いち師匠!と私…。

 落語を観ていると…。「あっ!これ!…」と心の中でガッツポーズをする時がある。

 聴きたかったネタに入った時もそうだが、落語の途中でも「心の中のガッツポーズ」が出ることがある。

 

 春風亭一之輔さんの「欠伸指南」では、先生が二度目に模範を見せた後。

 「さっきより、クサクなったような気がするんですけど」的な、オリジナルの突っ込みが入る。この時も、私はチョット嬉しかった。

 

 落研時代。私は「欠伸指南」に「一度目と二度目が微妙に違うような気がするんですけど…」「細かいことを気にしするな!学生の演技は安定しないんだ!」等と、入れていた。私はシラケタので二度とやらなかったが、プロがやるとドッとウケル。

 私は心の中で「ああ、俺がヘタだっただけで考え方は間違っていなかった」と、ガッツポーズをするのだ。

 

 同じ感覚を、以前、林家彦いち師匠の「反対俥」で感じた。俥屋が川の中を渡るシーンがあるからだ。彦いち師匠のネタでは川を渡った俥屋が水中を走る。この、斬新な演出は林家つる子さんなどの若手もやっているので、師匠に稽古してもらったものだと考えられる。

 

 ちなみに、私は四十年前の落研時代。「反対俥」をやる時、プロのやっていないパターンを探した。当時、プロで空を飛ぶ人までいたが…。「あれ!川を渡るのは観たことないな!」と思い。

 私も川を渡ることにした。私は水中でなく、俥を引きながら泳いで「私は泳ぎは達者ですからね~!」と手で水をかく仕草をすると笑いが起きたので驚いた!ここは、ギャグではないのでウケない想定だったからだ。

 しばらく、泳いで「あっ…あの…」(泳ぎが弱くなる)「どうした俥や?」「あの…川は思ったより長い…旦那、ダメです!すいません!ブクブブク!」(と沈む)「待てよ!俺は泳げないんだ!俥屋~!俥屋~!」と叫ぶと(俥屋が立ち上がって)「なんちゃって、本当は足がついてる!」。ここは、想定通りに笑いが起る。

 

 彦いち師匠とは技術が比べ物にならないが、ヘタなりに発想は「間違っていなかった!」と心でガッツポーズの瞬間だ!

 

 ちなみに、その昔。入船亭扇辰師匠と飲んでいる時。私が考えた「提灯屋」の新しい落ちを「こんなの、どうですかね?」と聞いたことがある。

 

 それを聞いた師匠はお札を出して「その落ち、私に売って下さい!」とシャレっぽく言った。翌日、私のカバンにお札が入っていたので、本当に貰ってしまった様だ。

 

 あれから、何十年かたつが扇辰師匠が「提灯屋」をやったという噂は聞いていない。

 もし、本当にやる時の為に、その落ちはここでは書きません。

 

 私の個人的な自慢のコラムにつき合って頂いて、ありがとうございます(「そんなの日記に書け!人様に発表するな!」と突っ込むもう一人の自分が居る)。

 

 

 

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