毎年、脚本家連盟の健康診断に行っている。いつも胃カメラのオプションを付けている。協会からオプションにいくらか補助金が出る。
今年は大腸内視鏡をオプションで選べると聞いてやってみた。二年前に近所の医院でやったことがあるが…。大量に水を飲むのが地獄だった。
そこで、今年は胃カメラ検査はやめた。大腸と同じ日にやると負担が多き限る。いつものように、補助金を頼もうとしすると「胃カメラは補助が出るが大腸は出ない」そうだ。その違いが分からないが、知らずに頼んだので仕方がない。全部自腹になってしまった。
それは、そうと…。二時間で二リットルの変な味の水を飲まなくてはいけない。しかも、脱水症状になるからと普通の水も飲まされた。
二杯ぐらいは飲めるが、その先は「水との闘い」だ!大学の合宿の長い正座に近い苦しみだ。私の大学の落研合宿は厳しすぎて、元野球部、バスケット部、サッカー部のトップ選手が脱落して辞めてゆく。バスケの某県選抜メンバーが夏合宿の後に辞めたほどだ。私は苦しい合宿を思い出し、あれに比べればと飲むのだが…。
合宿の「ソーメン大食い」を思い出した。大量に作って余った莫大なソーメンを一人で食べれば「正座免除」というチャレンジがあった。
先輩に騙されて参加したが…。どう見ても食べられる量ではない。ギャル曽根しか食べられない鍋の大きさである。
あの合宿のソーメンと大腸内視鏡の水。思い出がシンクロして吐きそうだ。しかし、1リットルを超えると「ドリンク・ハイ」(そんな言葉は無いが)になってくる。
最初のトイレがくると、その後は、また飲める様になった。トイレから出て2分もすると、また、トイレに駆け込む。
時間で看護師さんが来て「トイレ何回行きました?」と言うので「数え切れませんよ!二十回じゃあきかなです」と答える。「それは多いですね。完璧です」だそうだ。
内視鏡の待ち時間…。あれあれ、トイレが止まらない。今、呼ばれたら入れる時に尻から水が漏れそうだ。
不安がよぎる…。しかし呼ばれたのは二時間後だった。そうか、胃カメラと違ってすぐにはやらないのだ。二時間後は丁度出し切った頃だった。
検査の前。いきなり点滴を打たれた。点滴で睡眠薬をいれるそうだ。二年前にやったときは無かったものだ。次の瞬間意識が無くなった。起こされたら終わっていた。
ポリープを取ったので検査するそうだ。良性と言っていたが一週間禁酒だそうだ。
痩せようとしていたので丁度いいかも知れない。
こんな地獄の様な健康診断をいつもやっている大人たちはなんと我慢強いんだ。