足が不自由となり病院暮らしとなった父親と、リモートで面会した。狭窄症で足が不自由なだけで頭はしっかりしていたが…。
今、半年ぶりにリモートで話すと、かなり年老いている。顔に生気がないのだ。毎日、やることもなくボーッと車いすに座っていると、起きていても半分夢を見ているような状態になる。
話していると…。時々、亡くなった母の声が聞こえると言う(父からすれば妻)突然!「もっと頑張れ!」「それはやるな!」と母の声でハッキリ聞こえるという。振り返ると誰も居ないけど…確かに、声は妻だと言う。これを介護士さんに話すと「信じてもらえない」らしいが…。私は「聞こえたんだから、それで良いいじゃない。聞こえないより聞こえた方がいいじゃない」と言っておいた。父親は98才である。こちらの話は理解できるし息子のことも分かっている。充分である。
多分。毎日、ボーッと目的なく過ごすと人間は脳が動かなくなり夢を見るのだと思う。話しているうちに顔色が良くなり、目が生きた。脳が起きれば大丈夫だ。
しかし…。亡くなった人の声が聞こえるとは…。スターウォーズの様だ。ルークスカイウォーカーに亡くなったはずのオビワンが話しかける。そんな母の声が聞こえるなんて、父親は幸せだと思う。少なくとも、私には聞こえない。
母の声は「長生きしろ!まだ、こっちに来るな!」と言っている様に感じる。
スターウォーズでは、ラストでアナキン、オビワン、の霊が仲良く立っているシーンがある(封切時にはないが、後でデジタル処理で若き日のアナキンも出ている)。
父には「フォースと共に…」100才を越えて欲しいものだ。ちなみに、父の母親は100才過ぎても生きて表彰されている。遺伝の力は偉大である。