放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

古着の皮ジャン

 下北で大学の一つ先輩のお笑いライブがあり、たまには行かねば…と行ってみた。形的には落研の一つ先輩だが…。私の入部する前に退部していたのでクラブでの接点はない。女性だがキャラがあり、彼女より一年先輩達に嫉妬されていた感がある。ある先輩が「なんで、女子だと変な声出すだけでOBに褒められるんだ」と言っていたのを聞いたことがある。いつの時代も出る杭は打たれるのだ。

 

 当時。私は何も分からず納得していたが…。学生がプロのマネをする必要はなく、キャラがたっていて楽しいならあり」である。
 

 この方の学生時代の落語を観ていない私には語る資格はないが…。落語の基本は無視して、多分、自由にやっていたのだと思う。実はプロが見ると「自由度」を評価してくれたりする。

 

 それはさておき…。

 

 私はいつも開演より早く現地に行くので、時間があまる。それを理由に街を無駄に歩くのが好きである。下北沢は数年前から古着屋ばかりが立ち並ぶ。今では新品を売る店の方が少なくなっている。

 いくつか入ると…。安い物もあるが…。結構高い。古着が流行り過ぎて売れるのだろうか?

 古着のジーンズが9千円などである。新品でもっと安いジーンズがある時代に不思議だ。勿論、リーバイスの貴重なビンテージが何十万円もするのは分かるが。ここは普通のジーンズだ。

 

 何軒目かに皮ジャンの古着の店に入った。ここは、他より程度も良く…。あれ!値段も安い。その中の一着を買わないが着てみた。なかなか良い。しかも、5千円ぐらいだ。ネットオークションなら3万円はしそうなものだ。私は買わないが…。あれ!欲しいな!と思ってしまった。薄手なので春も着られそうだ。

 しかし…。ライブの前に買って荷物が増えるのはマヌケだ。昼の公演なので、買わずに会場へ。

 

 帰りに…。うっ!あの皮ジャン…。しかし、冷静に考えると家に皮ジャンは7着はある。いかん!これは、店と遠い道で帰ろう。思い切って駅へと向かう…。うっ!営業中の焼き鳥屋がある。昼ごはん代わりに入るか。焼き鳥でビールは旨い。煮込みも頼んでしまう。結局、4千円程飲んでしまった。さらに、ラーメンを食べて千円ほど…。

 

 あれ?無駄な革ジャン買っても、飲まなきゃ出費は変わらないのでは?

 

 私の人生は無駄ばかりで生きている。まあ、後輩と一緒になって奢るよりは安かったとあきらめるか。

 さらに、冷静に考えると大人なのだから、もっと高い皮ジャンの新品を買っても問題ないのだ。どうせ無駄なら大きくやりたいものだ。

  

 

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「嗚呼!青春の大根梁山泊~放送業界編~」も出てます。

 

直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…

安いです。上→200円。中→300円。下→300円。

「放送業界編」800円(高そうに見えますが、上中下に分けていないので、枚数と値段は同等です)

 

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