昔、町田でアメリカ軍放出のミリタリージャケットを買った。三千円の格安だ。ドラマ「俺たちの旅」で中村雅俊演じるカースケが着ていた、あの、緑のフィールドジャケットに似ている。
冬場、近所を歩くときに着ていたお気に入りである。かなり温かく、11月なら下はシャツだけで十分だ。
このジャケットの裏を見ると…。ボタンが沢山付いている。本来は取り付け式の裏地がある様だ。
数年前。所ジョージさんがミリタリージャケットのインナーを上着として着るファッションを「世田谷ベース」で紹介していた。
このファッションは、瞬く間に全国に広がり、今ではインナーだけを製品として売る店が沢山ある。
よし!「俺も買ってみよう!」と、ネットで買ってみた。
着てみると、中々良い。チョット寒いぐらいなら、上着としても使えるし、室内でドテラの代わりにもなる。
元々、インナーなので穴が沢山ある。あれ…。この場所?この大きさ…。
私はもしやと思って、昔買ったミリタリージャケットを出して合わせてみた。そのまま、ボタンを穴に通してみた。
「ハマル」「ハマル」また「ハマル」…何と全部のボタンがピタリと収まった。「うお~!」奇跡である。
サイズまでピッタリとは、俺の勝負勘「侮りがたし!」。ジャケットの種類も知らないのに同じだったのだ。
これぞ奇跡の出会い。「君の名は?」「伊豆の踊子」「人魚姫」みたいな奇跡の出会いが服にもあったのだ。
お陰でミリタリージャケットは極寒使用になった。そして、より愛着がわいた。服にもドラマがあると個人的な価値が上がるのだ。
他に新品で買った高値のドイツ軍のジャケットもあるが、序列は下だ。ドイツのジャケット君!ごめんなさい!
落研の先輩達が着ているミリタリージャケットを見て「俺も欲しいな!」と思っていた頃の青春ドキュメント!買わない人は……☓▽□〇…。そういうことです。
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直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…
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