放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

放送作家が先生と呼ばれる案件

 某ラジオ番組でスタッフやタレントが「放送作家を先生」と呼ぶのは…?!との話が出た。良い悪いではなく、仲の良い仲間だと「違和感」が生まれる様だ。

 

 実は全員が「先生」と付く訳ではない。ラジオ・テレビの創世記に活躍した皆さんが「先生」と呼ばれた。作詞・作曲・構成も全てやった三木鶏朗さん(昔のほとんどのCMソングから「鉄人28号」のテーマまで作ったスーパースター)、その弟子の永六輔さん、野坂昭如さん。さらに、天才と言われた青島幸男さん等、先生である。

 さらに、次の世代…も、「先生」と呼ばれる方が多い。

 

 しかし、近年はほとんどの番組で「先生」とは言わない。言う時は、ギャグっぽく「先生!ティッシュとって」「先生!絶賛!書き直しです」などの使い方だ。

 

 しかし、超老舗の番組となると、この「先生」と呼ぶ空気が自然に残っている。私も、とある番組では「先生」と呼ばれることがある。超老舗の番組では「昔からのクセ」「決まり」で言っているので深い意味は無い様だ(新しい番組と違ってギャグでバカにしたニュアンスはない)。また、言われる当人たちもあまり気にしていない。「先生はやめてよ!」とは言わない。

 

 超老舗番組の話。メールで作家に連絡が来る。全員に一度に送るものである。このメールの宛先欄を見ると…。スタッフがアドレスを登録した時の名前が記されている。

 ここを見ると…。年長者から「J先生」「S先生」「A先生」「小林」「K」「Y」「H」「K」「K」と書かれてる。おっ!

 

 口語と違って書き込みでは本音が出る様だ。私「小林」から下は「先生」が付いていない。つまり「私はスタッフにとって先生の境界線」の男なのだ。

 私は「その発見が面白く」…。ギャグに使っていた。スタッフにも「差別して酷いな!」と言いながらも「直さなくて良いよ!その方がネタになるから」と言っておいた。

 

 すると、次のメールの時…。何と!「J先生」「S先生」「A」「小林」…。おいおい!私は「面白いから」と言ったが…。私の先輩のAさんから「先生」はく奪するのは失礼ではないのか?大関じゃないんだから降格はないだろう?!変えるなら素直に全員「先生」にすれば良いのに、それは付けたくない様だ!

 現代人の屈折した変な忖度である。私がオジサンだから良いが…若者なら「ハラスメント問題」「に成りかねない案件だ。

 

 この話を番組の打ち上げ飲み会で披露したら、とてもウケたので嬉しかった。ネタになるので是非これからも変えないで欲しい。いや、先輩のAさんは「先生」に戻して下さい。

 

 ちなみに、落語家は師匠ですが、講談の師匠は「先生」と呼ばれます。

 

 

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直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…

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