私は本来、ブログ・エッセイを書くような性格ではない。仕事で頼まれたこと以外はしたくない人なのだ。
しかし、かなりのペースで書き続けている。これには、キッカケがあった。
数十年前。某AМラジオ局で「〇本ひ〇▽のヨッ!お疲れさん!」という番組を構成したことがある。ナイターオフの月~金の帯番組だった。
その会議でディレクターのNが「誰か番組のホームページでエッセイ書いてくれませんか?番組に関係ないことでいいですから…じゃあ、小林さん書いて下さい」とかってに決められてしまったのだ。確か五人居る作家の二人ぐらいが指名されたと思う。
ギャラ数千円を貰ったと思うが…。初めて柄にもないエッセイを書くことになってしまった。
そこで、私は番組の「今週のテーマ」にそった自分の失敗談などを綴っていた。
この時、初めてエッセイを書いて感じたのだが…。「あれ?これ、書くの楽しいぞ!」という感覚である。内容が面白いかつまらないかは読んだ人の判断だが…。私自身が書いていて楽しいことに気づいたのだ。
それ以来。この子供の小遣いみたいな仕事が好きになっていた。
ある会議の時。五人の作家の中で一番のベテランKさんが言った。「小林さんのエッセイ、面白いね!」
会議で突然言われたので私は舞い上がってしまった。Kさんは業界内では名の知れた有名作家だ。
私はさらにエッセイ執筆が好きになってしまった。
この番組は春にナイターの開始と共に終了。エッセイも終了した。
そこに、作家事務所時代の後輩・斎藤振一郎君から電話があった。
「小林さんの、学生時代の落研の話、書いて下さいよ!昨日、友達の結婚式で出版社に勤める同級生に話したら、本にしたいって言うんですよ!」
そこまで言われたら、私も書かない訳にはゆかない。
そこで、一日十ページのペースで書きなぐる日々が続いた。最初は小説風にしようかと思ったが、エッセイが好きになったので、全編ドキュメントエッセイとなった。
この時、注意したのは作り話は一切なし。誰が言った言葉かもごまかさないことにした。「面白い言葉は後の有名人が言ったことにすれば」との声は聞かず、ドキュメントに拘ったのである。
書きあがって、後輩の斎藤君に見せると「改行」や「漢字」「てにおは」などを直して(後輩が生意気だが…)「これ、面白いですよ!すぐ、出版社に持って行ってください」と言った。
早速。出版社へと原稿を持参すると…。斎藤君の同級生の代わりに編集長が出て来た。そして、原稿をペラペラとめくると「うちでは、出せませんね!お返しします」と言った。「いや!あんたの会社の人に頼まれたから書いたんですよ。とりあえず、読んで下さいよ!」「いや!〇〇さんが志の輔さんぐらい売れてればねー!」
何と!うちの先輩に対して失礼な言葉が返って来た!(この時はまだ、あの国民的番組には出ていなかった)
「これは、〇〇さんのドキュメントじゃないですよ!うちのクラブと私のドキュメントです。それに、私は原稿の持ち込み作家じゃない。依頼されて書いたんですよ」
「いや!うちではチョット!」
もうらちがあかない。どうやら、結婚式で酔っぱらった斎藤君の同級生が適当なことを言ってしまったので困って同僚に頼んで断ったのだと分かった。
なんとも失礼な話である。
この時書いたのがネット書籍「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語~」である。
その後は「~放送業界編~」へと続いている。
今回は全面コマーシャルなので、「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語~」の「あらすじ」の文を載せることにします(NOTE版には無い文章)。
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〈あらすじ〉
昭和55年、静岡県の田舎町・磐田市から上京した大学生、小林哲也は入学した東海大学で落語をやるという夢を抱いていた。しかし当時の東海大学落語研究部とは…想像を絶する笑いの梁山泊であった。
昭和後期、東海大学落語研究部に偶然集まったおバカな部員たちが繰り広げる抱腹絶倒の青春エピソード集。
テレビの特番「学生落語名人位決定戦」に憧れて入部したダメ部員の一年生が見たものは、卒業も就職も捨てて笑いだけを極める先輩達のバカバカしくもいたいけな姿だった。
落語家を始め、後の放送作家、ディレクター、タイムキーパー、アナウンサーなど、特殊なキャラクターが勢揃い。 昭和55年入学の著者、現在・放送作家の小林哲也がかつて誰も公表しなかった落語研究部の馬鹿馬鹿しい実態を大暴露。
他大学落研の先輩に誘われた犯罪スレスレの超高額のバイトとは?
素人参加番組の常連であった落研生たちと大物タレントさんとのエピソードとは?
合宿で巻き起こった生死をかけた爆笑事件とは?
恋人をとられた後輩のために、クラブ全員が立ち上がった。前代未聞の出入りについた意外な落ちとは?
テレビ朝日の番組「ザ・テレビ演芸」初代グランドチャンピオンとなった、学生ギャグ漫才「まんだら~ず」が勝ち抜いた陰には考えられない裏話が存在した。そして、プロの誘いを断っての解散。 一人は落語家に、一人はディレクターとして再出発。二人が解散式で交わした青春の約束とは?
著者が新人放送作家時代に体験した、落研出身の有名人、〇田〇〇氏、〇宅〇〇氏とのチョット良い話とは?
その全てにノンフィクションとは思えない運命と偶然が交差する素敵な青春エッセイ。
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2021年現在。東海大学落語研究部の部員は三年一人、二年一人、一年ゼロ人らしい。現役部員は一人ということだ。
誰かこのエッセイを読んで、来年、入部して欲しいものだ!
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宣伝。ネット書籍「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語~」上・中・下
「嗚放送にはの大根梁山泊~放送業界編~」も出てます。
直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…
安いです。上→200円。中→300円。下→300円。
「放送業界編」800円(高そうに見えますが、上中下に分けていないので、枚数と値段は同等です)
「青春落語バカの楽しいエピソード」有名劇団の主催者や脚本家、演出家絶賛!
社会人落語の大御所・若木家元翁(元治ー)さん(国学院OB)も読んだかどうかは分からない名作エッセイ!
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https://note.com/bakodayo1874basu