サザンの唄で「盆義理」という言葉が有名になったが…。ネット情報によると…。「遠州・三河・地方特有のお盆のやり方」らしい。
昨年、母親を亡くした私は、お盆は親戚だけでやるのだと思っていた。関東の仕事先で年配の博学な放送作家の先生に伺うと「関東では家族だけ。服装も喪服でなくても良い」とのことだ。
私はその翌日お盆で帰省したが、念のために喪服を持参した。そして、帰ると驚いた!花やお供え物がお葬式と同じように並べられている(いや、お葬式より缶詰などののカゴは多かった)。喪服が無かったら「近所の笑いもの」である。
しかも、遠くの親戚や見たこともない近所の方々。少し遠いが故人と面識があった人達が…。来るわ!来るわ!
しかも、お葬式と同じように不祝儀を持参している。兄貴も返礼品をお渡ししている。私が「花が多いし、こんなに沢山の人が来るなんて驚いたよ」と言うと…。
オジサン「こんなの少ない方だよ。コロナ禍で縮小されたけど、チョット前は200人ぐらいでで大宴会やったよ」さらに、大きな家なら「大念仏」という集団で太鼓を鳴らして踊りまくるお祭りみたいなイベントもある」とのことだ。
これは数百人見物に来ても庭で「大念仏」を楽しめる大きな家でないと出来ない。私は「五人ぐらいの「小念仏」でいいから観たい!と思うが、そんなセコイものは無いらしい。実際、私は小学生の頃。まったく面識のない家で「大念仏」を観たことを思い出した。その時は「盆義理」という意識もなく。「お祭りみたいな踊り」を観たと記憶している。
さらに私は初めて会った(子供の頃会っていても覚えていない)親戚のおばさんが「今日は、盆義理があと二つあるんで、これで失礼するね!」と、申し訳なさそうに帰って行った。
「盆義理」あなどりがたし。サザンの桑田さんが歌っている歌詞はまだチャント聞いていないが…。神奈川出身で「盆義理」とは?なんと!義理堅い方だ!
用意されたお弁当を見て!また、驚いた!こんなに大きな弁当の箱を見たことが無い。駅売りの幕の内弁当の四倍はある。電車で食べたら隣の人のヒザに端が当たってしまう大きさだ。開けてみると…。何?ライスがない!良く見ると別の箱にライスがあった。最初は分からず帰る方にライスを渡し忘れて慌てて後を追うというハプニングがあったほどだ。
しかし、この後に二軒「盆義理」に行くオバサンは、あのドデカ弁当が三つになるということだ。
私も食べてみたが…。あまりに多く少し残してしまった。コロナ前の宴会の代りに出すのだからと一番高い物を頼んだのだろう。
しかし「盆義理」はやるお宅も行く方も大変だ。お坊さんは一日で10件の「盆義理」を二人で手分けしてやっているそうだ。
うちには若い方が来た。まだ、20代と思われるお寺の息子さんだ。ちなみに、この方は駒澤大学で萩本欽一さんと同級生だったそうだ。
私の家のリビングには浅井企画の所属タレントのイラストが描かれたタオルが貼ってある。昔、私が浅井社長に直接頂いたものだ。母は何故かタオルを使わず壁に貼ったので、父はそのまま今も貼っている。サイン入りなら分かるが…。田舎の母親には真ん中に描かれた欽ちゃんが神の様な存在に思えたのかも知れない。
欽ちゃんと同級生のお坊さんは、そのタオルには突っ込みを入れず、淡々と仕事をして帰って行った。
「盆義理」での駒沢大学同級生コラボが私の中で成立した!
だから、どうってことはないのだが…。「盆義理」はあなどりがたい!古くはこの地を収めた今川義元、徳川家康、の時代から「盆義理」はあったのだろうか?
ネットで調べてみよう!
あっ!私がネットで調べた「お供え物」の下に敷く「懐紙」の折り方は、私の地方では無いらしく…。お坊さんの指導で作られた祭壇(?)のお供えの懐紙は折らずに正方形のままだった。
「こら、ネットで折り方説明してる葬儀屋の奴!地方によって違うじゃねーか!」私は懐紙の束をネットで買って持参していた。
無かったら折って敷いて株をあげようと思ったのだ。あらかじめ正しい方向に折ったのに!…。
お坊さんが帰った後…。オジサンが言った「焼香のところにリンを置いているけど、正式にはリンは鳴らさないんだよ!」兄貴は「お坊さんが置いたんだからしょうがないだろう」私「もう、お坊さん帰ったから外しちゃえば!」オジサン「でも、みんな知ってて鳴らさないからいいか!」この地域ではお坊さんより地域の正式の方法が強い様だ。
「盆義理」あなどりがたし!古き良き風習である。私は200人を超える大宴会の復活を希望する。
追伸。今、サザンの「盆ギリ恋歌」のプロモVを見た。踊りまくるところは確かに盆義理だ!歌の元は童謡・民謡?の♪盆義理~盆義理~らしい。ネットで調べると歌の「盆義理」と遠州の「盆義理」が同じかどうかは分からないそうだ。
ちなみに、ラジオ・サンデーフリッカーズのリスナーのお盆はどんななのだろう?
宣伝。ネット書籍「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語~」上・中・下
「嗚呼!青春の大根梁山泊~放送業界編~」も出てます。
直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…
安いです。上→200円。中→300円。下→300円。
「放送業界編」800円(高そうに見えますが、上中下に分けていないので、枚数と値段は同等です)
放送作家で専門学校の先生・下村稔さんが「上」に登場する「初めての下宿の描写」を褒めてくれました。私としては意外な部分でした。落研入部前の不安な若者の描写が良かったそうです。
「青春落語バカの楽しいエピソード」有名劇団の主催者や脚本家、演出家絶賛!
社会人落語の大御所・若木家元翁(元治ー)さん(国学院OB)、フリーターアナ・森たけしさん、神奈川の先生・木馬さん、山梨の大学で語学を教える、とんぼさん、も読んだかどうかは分からない名作エッセイ!
↓
https://note.com/bakodayo1874basu