放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

黒澤監督のコント!真実とリアリティ!

 その昔。ラジオで黒澤明監督の特集をやったことがある。大物コメディアンKがコント風ドラマで黒澤さんを演じた。

 

 実話をもとにコント風にしたものである。このドラマの中で監督が「よーい!スタート!」と叫ぶシーンがあった。

 それを聞いたゲストのHさんが言った。「黒澤はスタートとか言わないんだよ!」。私は身も凍る思いだった…。「えっ!言わないの?!」。ゲストは黒澤映画の製作もやっていた有名人。我々は謝るしかない。

 

 私はテレビで黒澤監督の再現ドラマなどを見て「よーい!スタート!…ストップ!」は当たり前だと思っていた。つまり、私の見た番組のスタッフも間違えていたのだろう。

 黒澤さんに限らず、コントの世界で「監督」と言えば「よーい!スタート!…ストップ!」である。これは、シャボン玉ホリデーの時代からコントの定番である。

 しかし、実際の黒澤監督はおだやかに「よーい!…はい!」程度でコントの様に叫ばないそうだ。

 

 しかし…。コント風再現ドラマで「よーい!…はい!」では、どうもボケが生きない。大きな声で緊迫した「スタート!」の後、ボケがあるから突っ込みが生きるのだ。

 その方は、大人なので「撮り直せ」とは言わなかったが、いつも、テレビの再現などを見て「違うよ!」と思っていたそうだ。

 

 「真実」と番組上の「リアリティ」とは違うことが分かった瞬間だ。

 

 ちなみに、再現ドラマでは撮影の邪魔になる家を「どかせ!」と言う伝説のエピソードを紹介した。ストイックな怖い監督の傲慢な感じの再現になっていたが…。

 元製作のHさんによると…「一般の家をどかす」という行為はマスコミが面白がって「傲慢」な感じに紹介されたけど…。

 実際は「解体費用」を払い「撮影後」新築を建ててあげたそうだ。新築が出来るまでの家賃も全て出してあげている。古い家がタダで新築になるなんて、宝くじが当たったようなものだ。この家族は大喜びで感謝してくれたそうだ。

 

 サスガは世界の黒澤である。私の旧車・国産車もどこかの監督が「あれ!壊せ!」と言って、お礼に新品のポルシェをくれないだろうか…。

 

 そんな夢のような話は…無い!

 

 

 その昔。私が「七人の侍」の話をしていたら、昇太さんが「村にわざと弱い場所を作って、少しずつ野武士を通して倒す戦術は、お城と同じ造りなんだよ!」と言っていた。当時「城好き」とは知らなかったが…。大学時代も落語で地方の慰問旅行に行くと、ついでの観光に城跡を入れていたそうだ。

 私は同じ班での慰問は無かったので、お城の観光につき合ったことはなかったが…。他の後輩達は、城の蘊蓄を聞かされていたのかも知れない。そんな頃の学生のお話!

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直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…

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