私はロレックスの腕時計を持っている。一つは、香港製のニセモノで、もう、壊れている。
しかし、もう一つ。多分本物を持っている。
これは、放送作家の師匠だったM先生にもらったものだ。M先生はロレックスが好きで、いつも、百万を超えるロレックスを付けていた。
一カ月もすると別のものに成っていたりする。金遣いの激しい師匠は、買ったり、売ったりを繰り返して資金繰りしていたのだ。
そんなロレックスころがしの師匠が、私に「これ、やる!」とくれたのが私のロレックスだ。ボーイズタイプの手巻きで日付がない。
師匠がいつも付けているごつくて超高い物とはランクがぐっと下がる物の様だ。裏に62と刻印がある。製造した年代だろうか?
ネットで値段を調べてみるが…。似た物は出で来るがまったく同じ物がない。針の形が微妙に違うのだ。ロレックスのパーツを使ったカスタムとも考えられる。
最も似ている物の今の価格は16万円程だ。大金だがロレックスとしては最安値の前座みたいな存在だ。ダダで16万円貰ったと思えば大儲けだが…。微妙な感じだ。Mの感覚からすると、愛人に例えるなら三番目以下へのプレゼントだろう。
数年前。ショップにメンテナンスを頼んでみた。「ニセモノ」とは言われなかったが…。ゼンマイを新しくするだけ等のメンテはなく。全てをオーバーホールするコースしかないそうだ。これは数十万かかる様だ。私はメンテを断って持ち帰った。
ネットで調べると、個人店で3万程で直してくれる店にゼンマイとガラスを代えてもらった。パーツが純正品でない場合は値段が落ちた可能性があるが、売らないので使えればそれでいい。しかし、直したことで損した気もする。複雑である。
結婚式や真打のパーティーの時だけ、この時計を使っている。師匠とのエピソードはパーティーの時だけ、思い出す青春の一ページである。
明日。パーティーに付けて行こう。
私は新人の頃。事務所にギャラを数百万単位で使い込まれた。その意味では、このロレックスは実質数百万ということかも知れない。
ロレックスの名称すら知らなかった、大学生の頃。一流ブランドは談志、志ん朝、円楽、柳朝、馬生、小三治だった。全員もう観ることはできません。
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宣伝。ネット書籍「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語~」上・中・下
「嗚呼!青春の大根梁山泊~放送業界編~」も出てます。
直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…
安いです。上→200円。中→300円。下→300円。
「放送業界編」800円(高そうに見えますが、上中下に分けていないので、枚数と値段は同等です)
放送作家で専門学校の先生・下村稔さんが「上」に登場する「初めての下宿の描写」を褒めてくれました。私としては意外な部分でした。落研入部前の不安な若者の描写が良かったそうです。
「青春落語バカの楽しいエピソード」有名劇団の主催者や脚本家、演出家絶賛!
社会人落語の大御所・若木家元翁(元治ー)さん(国学院OB)、フリーターアナ・森たけしさん、神奈川の先生・木馬さん、山梨の大学で語学を教える、とんぼさん、も読んだかどうかは分からない名作エッセイ!
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