放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

同級生のHP!

 歳のせいか昔の事をよく思い出す。ネットを見ていたら、ある医院のホームページに目がとまった。

 私の地元静岡県磐田市の医院だ。この医院は私が小学生の頃、熱を出すと夜中に両親が叩き起こして無理やりみてもらった内科医だ。今なら「翌日、お越しください」と断られるところだが…。

 昔の田舎のお医者さんは、そんな無理にも対応してくれたのだ。

 

 その先生は奥様が美人で息子が二人いた。その次男が私と小学校の同級生だった。彼の家はお爺さんも医師で広大な庭に日本庭園があり、湧き水の滝と池があった。そして、離れには茶室まである豪邸である。

 武家屋敷をそのまま買ったもので当時は全て木造なのに、家屋と離れを繋ぐ渡り廊下が空中にあるという凄い建物だ。

 当時。老朽化で渡り廊下は使っていなかったが、我々、小学校の友達は茶室でボードゲームをやったり、プラモデルを作ったりしたこともあった。

 

 夏には湧き水の池に船のプラモデルを走らせたり。そのまま泳いだりも出来た。沢山いる高そうな鯉をよけてする水浴びは新鮮なものがあった。

 

 この医院は、我々小学生のテーマパークだった。

 

 ホームページを見ると…。院長先生の名が、私の同級生だ。

 

 家を継いで開業医をしているという訳だ。

 

 私は彼、K君に40年程前の大学時代に、小田急相模原駅近くの中華料理屋で偶然会ったことがある。

 彼は医学部に入っていた。その時、私は風邪気味だったので「良い薬やるよ!」とバッファリンをくれた。私が「医者の家も市販の薬飲むの?」と聞くと「これが一番効くんだよ!」と言っていた。

 何だか、今まで風邪で医者に行ったのが損したように感じられたものだ。

 

 その時。彼は「田舎の家を継ぐと、あのイジメラレッ子が医者かよ!」と言われそうなので病院に勤める」と言っていた。

 私の感覚では、彼がイジメられたところを見たことが無い。勉強が出来て性格が良かった。はてな?と思いだしてみると…。

 小学校高学年の頃。クラスの男子が全員誰かを寝かせた上に乗って、苦しませる遊びが流行っていた。私もやられたし、他の友達もやられているので、公平な遊びだったのだが…。

 この彼は体が小さく、一人だけ口から泡を吹いて失神するとこが何度かあった。多分、このことを言っているのだろう。

 確かに体力がある者でも息が出来なくなる時間が30秒ほどある危険な遊びだ。体の小さな彼には苦痛そのものだったのだろう。

 我々は彼を尊敬していたし「いじめた」等とは微塵も思っていなかったが、当人からすれば「イジメ」だったのだろう。

 まったく、気の毒なことをしたものだ。

 

 彼は地元の中学には行かず、試験のある国立の賢い中学へと進学した。両親が「あいつらといるとバカになるし、イジメられる」と思ったのかも知れない。

 

 私は、大学時代会って以来40年。彼に賀状も出していないが…。担当する番組のカレンダー(市販)を贈ることにした。

 いきなりなので手紙を入れた。怪しい物売りや勧誘と間違われそうだが、開けば分かるだろう。

 

 奴が私を忘れていないことを願うばかりだ。

 

 

 

 

 開業医のK先生は絶対に読んでいないと断言できる「禁断の魔道の書」。年越し前に読むべし!

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直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…

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「放送業界編」800円(高そうに見えますが、上中下に分けていないので、枚数と値段は同等です)

 

放送作家で専門学校の先生・下村稔さんが「上」に登場する「初めての下宿の描写」を褒めてくれました。私としては意外な部分でした。落研入部前の不安な若者の描写が良かったそうです。

 

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