放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

瀧川鯉昇師匠は地元のスターなのだ!

 瀧川鯉昇師匠とお話することが出来た。東海大学落語研究部の後輩・新真打の春風亭柳雀さんの師匠である。

 

 私は過去にも居酒屋で隣の席など偶然遭遇したことはあるが、チャンと話すのは初めてだ。私は、いつか機会が有ったら…。鯉昇師匠と話したいと思っていた。

 鯉昇師匠は静岡県浜松市の出身。私の故郷・磐田市とは隣の街である。

 

 数年前。元旦に帰省した時。浜松駅前でバスを待っていると、鯉昇師匠を見かけた。私は元旦は寄席があるのに、なんでここに?と思い、大学の後輩・柳雀君にメールした。すると「毎年元旦は、浜松のお寺で師匠が独演会をやっているんです」との返事。

 これをいつか伝えたいと思っていた。

 

 さらに、二十年程前。FMラジオ・JFNの番組「やじきたオンザウェイ」(タイトルはうろおぼえ)という旅番組で東京の王子を紹介した時。

 ディレンターのK氏から、私に連絡があった。「落語の「王子の狐」をラジオでやってくれる師匠を紹介して下さい。僕が自宅まで録音に行きます」。Kさんは、10年に一度ほど、突然電話をかけてくる。

 この電話は栃木の釣り堀で、元・フォークダンスDE成子坂の桶田敬太郎君と釣りをしている時にかかって来たのでよく覚えている。

 私は釣りをしながら、國學院大落研の2年後輩だった、入船亭扇辰さんの顔が浮かんだ。一度、独演会で「王子の狐」を観たことがあったからだ。すぐに電話すると「骨の折れる噺なので…さらい直さないと出来ないので、御免なさい」と断られてしまった。

 

 実は、春風亭一之輔の「サンデーフリッカーズ」(JFN)が始まる時「30歳前後の若手落語家で朝のラジオをやりたいんで、選んで下さい」と言ったのもKさんだった。

 

 話は戻るが「王子の狐」はやり手の少ない噺。私は困って、春風亭柳好師匠に電話して「「王子の狐」できませんか?」と聞いてみた。すると「私はやりませんが…鯉昇兄さんが出来るんで聞いてみます」。すると、鯉昇師匠は快く引き受けてくれた。ちなみに、私はこの番組とは関わり合いがないので、完全にダダ働きでブッキングしたことになる。その辺が私の人柄の良い所だ!

 

 K氏はすぐに鯉昇師匠のお宅を訪ねて「王子の狐」を録音した。その時…K氏は「放送時間の関係で…15分ぐらいで出来ませんか」と恐縮して切り出すと…。「できますよ!30分でも5分でも」

 K氏は「時間が自在に変えられるなんて、落語家さんの編集能力は凄い!」と感心したそうだ(これが瞬時に出来る方は限られた天才だけですが…)。

 

 私が「あの時、電話でブッキングしたのが私でした」と告げると、師匠は「番組の内容」含め細かく覚えてくれていた。

 「実はあの時。番組用に古い資料を調べたら、狐の小噺を発掘できたんです。おかげでネタが増えました」。サスガは師匠である。小さな依頼も全て血となり肉となっている。

 

 続けて「私、浜松の隣町の磐田出身なんです」と告げると…。「うれしいね!磐田出身の落語家・円王さんのお父さんが教師でね。私は教え子でした」と話してくれた。

 円王師匠は、磐田南高校の落研から名古屋大学落研を経て、落語家になった方。私は小学校の時、磐田南高校の文化祭で落研を観ていたので、もしかすると高校時代の円王師匠と遭遇していたかも知れないのだ。

 

 ちなみに、40年前の大学生の時。初めて「野晒し」を観たのが当時、二つ目で三遊亭新窓と名乗っていた円王師匠だったのを思い出した。

 

 だからどうということは無いのだが…。年寄りは思い出ばかり走馬灯のように出てしまう。

 

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