放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

箱根駅伝で思い出す…。

 2022年の箱根駅伝は青山学院の優勝となった。母校・東海大学も健闘したが遠く及ばなかった。青学落研出身のフリーアナ・森たけしさんがネットに喜びを書き込んだり、國學院大學落研出身の神奈川県の高校の先生(退職したかも)も母校の健闘を讃えている(一般の方には誰だか分からない)。

 

 今、冷静に考えると…私は子供の頃から箱根駅伝は見ていなかった。父親が好きで駅伝が始まると必ず見ていたのを憶えている。私は興味がないのでボーっと見ていただけだ。しかし、ある時期から母校・東海大が強くなった。そこから急に見る様になったので、本当の「箱根駅伝好き」ではない。

 

 うちの父親は、戦時中お金が無く、高校へも行っていない。大学にはなんの思い入れも無い筈だ。なのに「何故?オヤジは箱根駅伝が好きなのだろう?」と思っていた。

 

 私は大人になってから、今も箱根駅伝を見る父親に聞いてみた。「何でいつも箱根駅伝を見るの?どこが面白いの?どこを応援してるの?」

 父は嬉しそうに言った。「応援…してないよ!そんなに面白くもないよ!だだ走ってるだけだからね!」「じゃあ、何で好きなの?」「俺、若い頃にこの道を自転車で走ったことがあるんだよ!」「なんだそれ!」

 

 話を聞くと、若い頃。専売公社の組合か何かで東京の政治家に「意見書」の様な物を届けにみんなで「自転車で行こう」というイベントがあったそうだ。

 電車で行けばいいのに、「わざわざ自転車」と言うところが若者らしい。「これだけ苦労して意見しているんだ!」という意思表示なのだろう。

 これは「意見書」を口実にした若者の「青春自転車旅行」だ。

 

 父親は箱根駅伝を見ると、昔自転車で走った苦しい記憶が蘇る様だ。「ここ、上り坂がキツイんだよ!」「箱根の山を変則無しの自転車で走ったんだぞ!凄いだろう?」

 若手芸人の罰ゲーム並の過酷な旅だったらしい。

 静岡の磐田市から多分議員会館まで行ったのだと思うが…。静岡から箱根までの自転車の旅については語らない様だ。多分、楽しいサイクリングだったと思われる。

 父親は「学生の走り」など見ていなかった。かつて自分の走った道を見て、今もバーチャルで走っているのだ。これは「電車でGO!」ならぬ「自転車でGO!」である。

 

 父親恐るべし!

 

 そう言えば…、私も学生落語の全国大会の映像を見るのが好きだ。実際、小さな大会で審査員をした時も、楽しかった。「かなりヘタな学生もいるが、見ていて楽しい」自分が昔全国大会に出た時の記憶を懐かしがっているのかもしれない。

 

 恐るべし!父親のDNAだ!なんてこった!

 

 

 

まだ、東海大も青学も國學院も、箱根駅伝で活躍していなかった頃の青春ドキュメント!

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直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…

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