放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

我が家の隣のミステリー

 我が家の隣に若夫婦が引っ越してきた。小さな子供が二人いて「子供がうるさかったらすいません」と言っていた。

 

 ある日。うちの前に警察官が沢山いるのに気づく。私が玄関を出ようとすると警察官が「あの~!隣から子供の叫び声を聞いたことはありませんか?」と言う。

 「聞いたこと、ありません。この物件、壁が厚くて隣の音は聞こえないんです」と答えた。本当に、私の住んでいる建物は隣の音は聞こえない。むしろ、外に出ると内部の声が聞こえることがある。

 警察は首をかしげて「先程、小学生から通報があって、子供の「助けて~!」という声が聞こえたというんです。

 

 何と! 表を通った小学生が通報したという。警察が子供の声に耳をかすなんて、好感を憶えたが、見ると十人ぐらいの警察官が出動している。「おいおい!こんなにいらないんじゃないの?」と思ったが言うわけにも行かない。

 建物は留守らしく警官が呼び鈴を鳴らしても誰も出てこない。そのまま、夜まで警察は周辺の聞き込み調査をしていた。

 

 夫らしき人が帰ると、分かったのだが。中には男女の子供が居て、お兄ちゃんが妹にちょっかいを出して遊んでいただけらしい。

 

 その日は、それで終わったのだが、ある日のこと。怪しい男がお隣さんの玄関で写真を撮っている。しかも、その男の乗っていた車は「わナンバー」のレンタカーだ。

 オカシイ! 私は窓からこの男をはりこむことにした。しかも、この男。携帯を取り出して「玄関の外に子供のオモチャがちらかってます。ここに間違いありません」と報告している。私の推理では、この男は新人の探偵で事務所に連絡をしているのではないだろうか?

 多分、駆け落ちかなんかでここに引っ越してきて、元夫や元妻が調査を依頼したのではないだろうか?または、「万引き家族」の様な偽装家族かもしれない。

 

 次の展開にわくわくしていると、家族は引っ越してしまった。入居して三か月での転居。謎は深まるばかりだ!

 

宣伝。ネット書籍「嗚呼!青春の大根梁山泊東海大学・僕と落研の物語~」上・中・下

安いです。上→200円。中→300円。下→300円。

      ↓ 

 https://note.com/bakodayo1874basu