放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

春風亭一之輔さんの著書「人生のBGMはラジオがちょうどいい」

 春風亭一之輔さんの新刊「人生のBGМはラジオがちょうどいい」(双葉社)を読んだ。有楽町でかつて放送した「加トちゃんのビバノンラジオ全員集合」について書かれている。

 

 この番組はナイターオフプロ野球の無い秋から春まで)に月~金の夕方に放送された。あの、ドリフの加藤茶さんが初めてラジオのレギュラーをやるという記念すべき番組である。この時のアシスタントが、まだ、20代のMアナだったのも面白い。

 そして、この番組の作家として私もどこかの曜日を担当していた(多分…金曜だったような気がする)。まさに因縁だ。

 

 この番組のチーフは、私と同じ年の天才作家・Sさんだった。私はSさんから電話で「やらないか?」と誘って頂いた。

 Sさんは月曜を担当したので、オープニングから天才的な展開の原稿を莫大に作っている。他の作家は「うお~!」と叫ぶほどの物量だ。右へ習えで全作家は同等の分量の分厚い台本を書くこととなった。

 その中にはコントもある。これが、我々にお大きなプレッシャーをかけていた。

 

 Sさんは巧みな書きまわしで、アシスタントのMさんをいじっている。美人アナなのに自分では「顔が大きい」と気にしていたらしいところを逆手にとって、Sさんは「顔面大地主」というキャッチフレーズをつけて笑いをとったのだ。

 それ以来。火曜の作家も水曜の作家も木曜の作家も、顔ネタいじりシリーズを展開していた。「顔面テーマパーク」というものもあったような気がする。

 

 私は彼女の「顔は大きくない」と思っていたが…。ここは、流れにのるしかない…。

 そこで考えたのが「ハコフグ・S!」である。このキャッチは加トさんが喜んでくれて、爆笑のうちに何度も叫んでくれた。ディレクターのNも喜んでいる。私は「ほっ!」と胸をなでおろした。シラケなくて良かった!

 しかし、放送後。М山さん(あっ!山と書いてしまった!)がご機嫌斜めだ。

 

 私は呼ばれると…。「ハコフグは悪意があります!2度と書かないで下さい!」。私は「何で僕だけ怒られるの?」と聞くと「顔面大地主」と「顔面テーマパーク」はシャレが利いていたのでOKなのだそうだ。

 私には違いが分からなかったが…。名前が入ったのがいけなかったのだろうか?生き物だと生々しいと思ったのか?

 

 または、私が一番気が弱そうで言いやすかったのかもしれない(このエピソードはネット書籍「嗚呼!青春の大根梁山泊~放送業界編~」にも書かれている)。

 

 最近のラジオでは、女性の容姿をイジルネタはまず無い。時代が変わり、好まれない様だ。しかし、当時の容姿いじりは美人や可愛い人限定で行われていた。

 その辺の常識は皆がわきまえていた。つまり、イジラレた方は皆、美人である。 

 

 決して悪意は無かった…。 

 

 ちなみに、私は朝の月~金レギュラーとなった「加トちゃんのラジオでチャッ!チャッ!チャッ!」にも参加していた。私は加藤茶さんの人柄の良さにほれ込んでしまい。毎週、スタジオに行くのが楽しみで仕方が無かった。

 子供の頃。あの、磐田市体育館で観た、加藤さんがCM中に昔の裏話をしてくれた。放送にはのらないトークだが…。私にとって至福の時間だった。 

 

 

 

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