東海大学落語研究部の、ある後輩によると「文化祭のお知らせ」がメールで来たようだ。40年前はハガキで出していたので会計が大変だったが、今は便利だ。しかも、私のところにはこない。OB名簿が古いので今のアドレスが分からないのだろうか。
そのメールによると、「OBで出演希望者を募集」と書かれていたそうだ。こちらも「時代は変わった!」。
昔はOBは勝手にきて「俺、上がろうかな!」というと自由に出られるシステムだった。酷いOBは「40分もやって、一年生の出番が減った!もう出るな!」と委員長が怒ったこともあった。
今は逆に、部員が少ないのでOBに出て欲しい様だ。私の学生の頃の文化祭は、一年生は一日二回上がり。二年、三年は一度だけ。長さは自由。OBや他大学の先輩、遊びに来た落語家さんも稽古代わりに上がっていた。
今は逆に部員が少ないので、一日に何回も上がりすぎて大変なのだとか…(憶測です)。練習になっていいとは思うが、客は一年の同じ話を何回も聞くことになる。
四十年前の文化祭。楽屋に前座時代の桂竹丸師匠が来ていた。竹丸師匠は駒沢大学の落研。東海と面識はあったがOBではない。
すると、委員長のJさんが気を使って私に耳打ちした。「竹丸さんに高座上がっていただけませんか!と言ってこい。言いそびれてるんだよ!」。
私がそのまま伝えると竹丸さんは「おお!ありがとう!」と着物を出した。たしか長嶋茂雄さんが出る新作「川崎番外地」というネタをやっていた。
やはり、どこかでかける前に客前で稽古したかったのだろうか…。
そういえば、呼んでもいない日に、ブッチャーブラザースさんが「上がっていいかな」と楽屋に来た事もあった。
実は東海大の文化祭の休日は客が良く、バカうけするので自信がつくのだ。へたくその私が一年の時一度だけだが、ひっくり返る様なウケ方をしたことがある。あの興奮は忘れられない。客は多すぎて寄席の壁を外して立ち見にしていた。
時代が変わったせいか、現在の文化祭のお客さんは少ないうえ笑わない。十人ぐらいの笑わないオジサンの前でやっている。
私が見た数年前の文化祭では女性三人がとても上手く「全国大会で賞が狙えるレベル」と感じたが、お客さんはすくなく、あまり笑わなかった。
二年後。そのうちの一人が全国大会で賞をもらったので、私の見立ては正しかったと思う。
しかし、お客さんが少ないのはとても可哀想である。
学生の皆さん、是非頑張って下さい
あっ!ちなみに、私は「出られないので」この連絡はなくて結構です。十人のお客の前でシラケる勇気はありません。
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放送作家で専門学校の先生・下村稔さんが「上」に登場する「初めての下宿の描写」を褒めてくれました。私としては意外な部分でした。落研入部前の不安な若者の描写が良かったそうです。
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