春風亭一之輔さんも注目している雑誌「昭和50年男」~夜9時から始まるオレたちのAМラジオ~が届いた。
早速、読んでみた…。
この本には、伊集院光さんのインタビュー記事がある。ニッポン放送での製作裏話が満載だ。
私は23歳の頃。「三宅裕司のヤングパラダイス」で見習い作家と言う名のアルバイトをしていた(ギャラの明細を見たらアルバイトと書かれていた)。
この番組も夜9時からの同じ枠の番組である。落語家の名前を隠して伊集院さんがオーディションに参加した番組「激突!あごはずししょー」は、ヤンパラの前の時間の放送だったので、準備をしなから局内放送で聴いていた。
伊集院さんは当時落語家だったが、このオーディションでは「ギャグオペラ歌手」という斬新な設定で登場している。ダントツの一位通過だった噂は聞いていた。
この本を読んでいると…。あの頃のことが思い出される。このインタビューを行ったライターの方は、一之輔さんの日芸の先輩だという。
「OH!デカナイト」の作家・藤井青銅さんの記事もある。私は藤井さんと仕事はしたことがないが、何回か会話したことがある。穏やかで優しいイメージのある方だ。
当時のラジオ番組では、リスナーの出演者候補に事前に電話して、オーディション的なことをやっていたことも書かれている。
実は、少年時代の一之輔さんは「ヤンパラ」のドカンクイズに応募してスタッフから電話があり「採用の場合は、また、電話が行きます。来なかったら、今回はゴメンね!」と言われて、二度とかかってこなかったそうだ。
この電話をしていたのは、女性作家のFさんである。私はいつも同じ部屋(テレフォンセンター)で、オーディションの会話を聞いていた。
Fさんは電話を切った後…。独り言を言う。「う~ん!チョット、陰気かな~!」と別のハガキの子に電話をする。そして「明るく反応の良い子を見つけると…。「じゃあ、この後、出てもらいますから」と決定していた。
つまり「採用の場合は、また、電話が行きます。来なかったら、今回はゴメンね!」は、不採用の時の文句なのだ。そうとは知らない一之輔少年はしばらくワクワクしながら電話を待ったが、かからなかったそうだ。
多分…恥ずかしがり屋の川上少年は、いきなり、局から電話。しかも女性からの電話で感情を殺してクールに話してしまったのだろう。
実は電話に出て「やったー!本当ですか~!嬉しい~!」とハイテンションでリアクションする子が採用なのだ。「私、本番ではチャントやります」的なクールな態度は不採用である。
また、我々の個々の歴史が繋がった。水道橋博士の言う「人生は伏線の回収」を感じずにはいられない。
ちなみに「サンデーフリッカーズ」のリスナー電話は、本当にオーディション無しのいきなり早朝電話という「寝起きバズーカ」的なゲリラ戦法で放送中である。
「ヤンパラ」の見習い作家になった23歳の時。私はまだ大学生。三宅裕司さんが明治の落研出身と聞いて、親近感を覚えた。しかも、うちの先輩と違ってとても優しかった。後で聞くと、明治の落研は一年生は居酒屋の外で先輩の宴会が終わるのを待つ(未成年だからかも知れないが…)など、応援団の様だったと聞く。じゃあ、我々とあまり変わらない。
今、春風亭昇太さんは三宅さんの舞台「熱海五郎一座」のレギュラーである。ここも、伏線が回収されている。
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