放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

春風亭柳雀さんの真打披露パーティー前にまさかの…?!

 昨日。東海大学落語研究部の後輩・春風亭柳雀の真打披露パーティーが開かれた。私は、春風亭一之輔のラジオ「サンデーフリッカーズ」(毎週日曜6時~JFN)の本番を終え、その足で新宿の京王プラザホテルへと向かおうとしていた。

 

 しかし…。スタジオで「あれ?靴が急にゆるくなっている」と感じて足元をみると…。「うわ!」革靴の靴底と本体の縫い目がぱっくり割れて靴下が見えている。左右両方共、今にも裏が取れて素足になりそうだ。

 この靴を履くのは二年前の春風亭昇太師匠の結婚式以来だ。しかも、この靴は、まだ、10回履いていない新しいものだ。「靴は履かなくても劣化する」と聞いたことはあるが、まさかここまで劣化するとは?しかも、この靴は安物ではなく、どちらかと言うと高級な靴だったのに…。真打のパーティーで「破れる」「切れる」「壊れる」など縁起でもない。なんとかしなければ…。

 

 パーティーの受付は10時。開始は11時から…。靴屋はやっているだろうか?多分、昼頃にならないと買えないのでは?

 私が困っていると、ラジオのアシスタントの汾陽麻衣さんがスマホで検索して…。「ほどんどの靴屋さんは11時からですが…。京王百貨店のABCマートが10時からやってますよ」と教えてくれた。

 新宿に着くと、9時30分。まだ、三十分ある。喫茶店に入ろうと思ったが、靴裏が取れそうなのでなるべく歩きたくない。どこかに座れる場所はないだろうか?捜していると…「おっ!」新宿駅西口地下の期間限定で物産品などを売るスペースが見えた。紳士服が見える…。その先に…「おお~!靴も売っている」。基本、売れ残り品などを格安で売っているところで、普段は絶対買わない店だが、今は藁をも掴む思いだ。

 

 急いで革靴を見ると…。先のとがったダサイものやエナメルの光るものや、チョット私には履けないものだ。高校生の時、超不良がケリを入れる為に履いていた、先のとがったヤンキー靴を思わせる。しかも、値段は2万円近い。普通の靴屋さんと変わらない。「あの、他に普通のありませんか?」店員は私の靴が裂けて靴下が見えているのを確認して…。ニヤっと笑う。「この辺のどうですか?」とがった靴を勧めて来る。店員は「こいつ、絶対買うぞ!」という確信した顔をしている。

 「先の円いオーソドックスなのありませんか?」すると、離れた棚から超普通の黒革靴を出してきた。「あった!安物としては完璧なザ・普通の靴だ!いくらですか?」

「6千500円です」「おおおお~!安い!ザ!バッタモンだ!」しかし、どんなに安くても今日一日は大丈夫だ!私はすぐに「これ、下さい!」と言った。27センチを履いてみると…店員「これ、大きいですね!26・5センチの方が良いですよ!」私は、いつも27センチを履いているが、確かにそうかも知れない。半信半疑で26・5センチを履いてみると…。確かに余裕があるのにピッタリだ。すぐに購入した。

 

 この靴が買ったばかりなのに、足にフィットして今までの靴より快適だ!凄いぞ!バッタモン!いや、お店の名誉の為に言おう。バッタモンでは無かった。ファッション的には0点だが、ベスト・オブ・冠婚葬祭シューズである。

 新宿西口の半分外のイベントスペースの靴屋さん!ありがとう!

 

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 出席したパーティーは最高だった。来賓挨拶で昇也さんの方は、あの、山田邦子さん。往年のバスガイド・ネタとモノマネを交えた盛りだくさんの挨拶だ。そう言えば私は昔、有楽町のラジオ局で放送した「邦子とキッチュのテレビで遊ぶ生ラジオ」のオープニングコントを書いていたことがある。チョット懐かしい感じだ。

 その後、柳雀側の来賓挨拶に驚いた!我が東海大学落語研究部の大物OBのS先輩が登場。この方は、大御所の放送作家で学生時代一年生の昇太師匠を見て「こいつは、間がいい!センスがある」と見抜いた男だ。同じアパートに柳家一九師匠、春風亭昇太師匠、お坊さんになった、おそ松さんを住ませ「落研トキワ荘と言われた」お笑い界の手塚治虫である。

 プロのお笑いの後、Sさんはしっかりと笑いをとり、情報も交え、昇也、柳雀を野球の打順に例えて「成金」での位置を的確に表現していた。

 

 さらに、演芸では玉川太福さんの浪曲東海大学落語研究部物語」が、映像や再現VTR入りで、素晴らしい出来栄え。会場が湧いていた。

 落研OBの業界人が手掛けた入魂の演芸である。元の台本は私が担当したが、S先輩の加筆、アドバイス。さらに、演出家・Yさんの的確な構成への意見を頂いて形になった。

 演じる太福さんも色々なアイディアとアレンジ、会話の部分を「唸り」に変えて唄うなどの工夫をしてくれた。これが、見事にはまって、柳雀の大学入学から現在までを上手く伝えられたと思う。

 

 今日、知ったのだが…。太福さんは、このネタを「映像なしのバージョン」で、寄席のお披露目興行(柳雀の主任の時)でもやってくれるそうである。

 寄席で見る「東海大学落研の物語」。私が好きな新宿末広亭の桟敷席で見たいものである。

 

 

浪曲東海大学落語研究部物語」の元となったドキュメントエピソード集。春風亭柳雀が「スターウォーズ」のルーク・スカイウォーカーなら、下の書籍は「エピソード・ワン」から「エピソード・スリー」である。つまり、ダースベイダー(アナキン・スカイウォーカー)の物語だ。私は…脇役なので、ボバヘッドである。落語ファンなら、今、読まずにはいられない…。「浪曲を聞いてから読むか?読んでから見るか?」往年の角川の映画商法みたいである。

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直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…

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