放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

おぼん・こぼん師匠!

 3月27日のFMラジオ「サンデーフリッカーズ」春風亭一之輔汾陽麻衣(JFN)に漫才師のおぼん師匠が登場する。

 

 私は十数年前、おぼん師匠の紹介で漫才協会の文芸部員になっていた。ベテラン、若手に限らず「希望者に新ネタを書いて欲しい」というのだ。

 そこで、五人程の作家が漫才の設定案を持ち寄って、協会の会議室で発表した。そこには、ベテランと若手芸人の「新ネタ」を求む皆さんが集まっていた。

 

 私は若手用の斬新な設定が見つけられず…。よくある古いスタイル中心に案を披露した。そして、心の中で「誰も俺を指名しないでくれ!」と思っていた(以前も書いたことがあります)。

 その時。私の出した「日常の内容を五七五の川柳で言い合う」という設定に反応したのが、亡くなった新山ひでや師匠だった。「この川柳のネタ、ひでや・やすこに書いて下さい」とリクエストしてくれたのだ。

 私は指名は嬉しいが…。心の中では頭を抱えていた。「漫才なんて書いたことないし…川柳なんて普通過ぎるし…大丈夫かな?!」

 

 しかし、今更断る訳にも行かない。私は出来る限りの力で夫婦の朝から晩までの日常を川柳で漫才にした。タイトルは「夫婦川柳」である。

 

 ありがたいことに、このネタは、二人が気に入ってくれた。寄席で頻繁にかけてくれたのだ。ひでや師匠から連絡があり「桂竹丸師匠に台本をみせたら、面白いと言ってくれたので、そのままやります」と言って頂いた。

 最初は乗り気でなかった私なのに、なんだか嬉しくなったものだ。ひでや師匠は「次の作品も書いて下さい」と言ってくれたが…。私は照れて「時間があれば…」と言ったまま、次の作品は手掛けなかったのが心残りである。

 

 つまり、おぼん師匠は私に初めて漫才台本を書かせてくれた恩人である。

 

 おぼん・こぼん、さんが「東京漫才」という自伝的回顧録を出版した。高校時代の二人の出会い。結成から、喧嘩…仲直りまでの57年間の記録が記されている。

 実は二人は高校生ではやくもプロになり、映画にも出演している桁違いのスーパースターだった。赤坂の超高級レストランシアター、コルドンブルーでは専属となり、ジョンレノンの前で演じたこともある程だ。テレビの「お笑いスター誕生」では、10週勝ち抜きのチャンピオン。小柳トム(ブラザー・トム)、とんねるずシティーボーイズ、等と番組のスターとなった。

 

 そんな順風満帆の二人の仲が何故悪くなったのか?そして、仲直り…。その真相を知りたい方は…本をお読みください。そして、FMラジオ「サンデーフリッカーズ」をお聞き下さい。おぼん師匠は、7時5分頃から登場します。

 

 

 実は私も学生時代「お笑いスター誕生」のオーディションに行ったことがあります。ネタもなしで同級生に連れて行かれたので…。オーディションで「合い方が昨日電話してきて、オーディション来てよ!」と言われた。「ネタどうすんだよ!バカ野郎!」「全部こいつのせいでネタなんかありませんから、テレビも出る気ありません!この馬鹿が申し込んじゃったから、一応来ただけです」と、同級生をいじり倒したら…。同じオーディションに来ていた、ブルータス、きもさべ社中、フラミンンゴ時代の楠美津香、笑パーティー(松元ヒロさんも居た)、などが大爆笑!私は「とにかく、ネタありませんから、帰ります」と、ネタ終わりで本当にドアから出ようとすると…。有名な演出のAさんが笑って「待て!お前、面白いな!だけど、これじゃあ、テレビには出せないな!面白くてフラあるんだから、ネタ作って来いよ!」と言ってくれた。それまで、8週、9週勝ち抜きのプロの皆さんに「ヘタクソ!バカ野郎!」と言っていた演出家のAさんが私に優しかったので会場がざわついた。

 しかも、Aさんは「お前…どっかで見たことある顔だな?…あっ!落研だろう!そうだ!あの時の奴か!」

 Aさんは特番「全日本学生落語名人位決定戦」の演出もしていたのだ。

 

 私は二度とこの予選には行かなかった。学生時代の私に漫才のネタなど作れなかったのだ。元々、オーディションなんて応募してないし…。その頃のドキュメント・エッセイがこれ!(宣伝長げ~ぞ!青汁のCMかよ!)

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 宣伝。ネット書籍「嗚呼!青春の大根梁山泊東海大学・僕と落研の物語~」上・中・下

 

「嗚呼!青春の大根梁山泊~放送業界編~」も出てます。

 

直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…

安いです。上→200円。中→300円。下→300円。

「放送業界編」800円(高そうに見えますが、上中下に分けていないので、枚数と値段は同等です)

「青春落語バカの楽しいエピソード」有名劇団の主催者や脚本家、演出家絶賛!

社会人落語の大御所・若木家元翁(元治ー)さん(国学院OB)も読んだかどうかは分からない名作エッセイ!

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