放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

子供の頃、ラムネと呼ばれる危険な〇〇があった!

 1970年代の話だが…。学校指定の危険な場所があった。静岡県磐田市の北小学校での話だ。ちなみに、この北小の一帯は、その昔、磐田城があり、そこには落語でお馴染みの「火焔太鼓」があったそうだ(某書籍の志ん生・談)。チョット眉唾だが、有名な演芸評論家・小島貞二さんがインタビューしている。

 

 そんな落語にゆかりのある北小は卓球の水谷隼選手、伊藤美誠選手、も通った筈だ(多分)。

 

 学校指定の危険な場所は「ラムネ」と呼ばれ「雨の降った直後に近づくのは禁止」となっていた。

 この「ラムネ」とは?磐田の中心を流れる中川の水源だ。つまり、大雨が降ると水量が増して危険なのだ。

 この川は水源が枯れたドブ川である。そして、磐田城のあった北小学校の横を流れている。その昔は、城のお堀のかわりだったのかも知れない。

 しかも、小学校から徒歩で二キロほどで「ラムネ」に着いてしまう。水源としてはあまりに街に近い。そのため、昭和中期にはかれてしまったのだろう。

 そして、何故ラムネと呼ばれているかは謎である。「割れたガラス瓶が落ちていたので、昔はラムネの瓶だったのかな?」と子供心に思っていたが…。父親に聞いても分からなかった。

 

 ラムネは晴れた日は、普通に子供たちが入れる場所である。そこに行くと、何か怖い空気が流れている。何かの動物の白骨、頭蓋骨が落ちていたりする。子供は「墓場の鬼太郎」等、水木しげるの絵を想像してしまう。

 水源の元を見ると、滝の様な形状になっているが水は流れていない。しかも、その向こうは竹藪である。つまり、水源は竹藪の中なのだ。竹藪の中を見ても川の痕跡はない。

 

 しかし、大雨が降ると、この竹藪の中から鉄砲水の様に濁流がやってくる。その水流に巻き込まれる事故が何件も起こっていた様だ。

 

 雨の日に竹藪で遊ぶと命取りになるという訳だ。

 

 ラムネに雨が降った翌日に行くと、普段はドブ川なのに、透き通った水に代わっている。雨水が汚い水を洗い流してくれるのだ。その中には、水着の子供が泳いでいる。

 ガラスの破片があって危険だが、靴を履いて泳いでいる様だ。いつもは汚い川なのに、鯉やフナ、雷魚などの魚が泳いでいるのが見える。

 

 私は子供心に、自然破壊を感じていた。私が小学一年の頃は、田んぼにメダカが居た。それが小学三年ぐらいで居なくなった。

 田んぼでは農薬が使われ、都市開発で川の水源もかれていたのだ。水源の向こうには、最近できた近所で初めての四階建ての集合住宅が建っていた。

 うちの街には、二階の建物しかなかった。学校が唯一の三階建て。駅前でエレベーターのある商業施設は皆無だった。

 

 田舎なのに…茶畑、田んぼ、タバコ畑、ばかりなのに、水だけはいち早く汚染されていた。

 

 今、田舎へ帰ると…。田んぼにカルガモがいる。「カルガモ農法」で農薬を使わないそうだが…。メダカは今も居ない。

 農家の方に聞くと…「無農薬」はコストがかかり過ぎて無理なのだそうだ。「カルガモ」をやっているのは一部の業者。ほとんどは「減農薬」なのだそうだ。

 

 ちなみに、私の実家の近くの漁港は昔「シラス」等をとっていたが、今は河豚をとっている。温暖化が進んで海流が変わったのか、以前は取れなかった河豚が大量に網にかかるのだそうだ。

 

 河豚で儲かるのは地元ではありがたいが…。温暖化、自然破壊、が原因だと思うと複雑だ!

 

 

ラムネと同じぐらい、我々の大学落研も危険の連続だった!生き残ったのは誰だ?!

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