放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

小学校の時!原因不明の病気になってしまう。まるで、エクソシスト!?

 五十年程前。小学校高学年の頃。風邪を引いた私は近所の内科医へと行った。診察が終わって帰ろうとすると…。舌が上手く動かないことに気づいた。

 

 母親に「舌が、縮こまって(縮んで)うまく動かない感じがする」と言った。

 母はそのことを、すぐ、お医者さんに伝えた!

 

 今、出たばかりの診察室に戻ると…。先生が言った…。

 

 「これ、原因は分からないんですが…お子さんと同じ小学校で、一人、自分の意思と体が別の動きをする症状が出た患者さんが居るんです。念の為に大きな病院へ行ってください」

 

 私達親子は、半信半疑で隣町・浜松にある評判の病院Sで診察を受けることになった。体は単なる風邪なのだが、似た症状の前例が酷かったらしく、入院することになった。

 私も母も、意味が分からなかった。

 

 すると、病室のベッドに先生が来て「色々な質問」を浴びせてきた。質問に答えているうちに、私に異変が起こった。

 「あれ!首がかってに回る!」

 

 嘘の様な話だが、私の首が勝手に右左に回転してしまう。もう、それ以上回らないのに、力任せにガンガンと回転しようとしているのだ。

 まるで、映画「エクソシスト」の一場面の様である。首に激痛が走る。

 

 私「痛い!痛い!止めて!」

 

 先生が慌てて首の回転を押さえると…。今度は上あごと下あごが逆の方向に動き出した(上あごが右へ、下あごが左へ行こうとしている・方向は逆だったかもしれない)。

 アゴが無理やりガチガチと音を立てている。痛い!

 

 私はそのまま、診察室へと連れて行かれ、原因が分からないまま。脊髄注射で髄液を採取された。この脊髄注射は「激しい痛み」を伴う。

 すると、この「痛み」で「かってに動く体」がピタリと止まった。

 

 その後は「脳波検査」をしたが、何の異常も見られない。

 

 翌日。私のベッドには五人ぐらいのドクターが来て、メモを取りながら「色々と質問」を浴びせて来た。

 未知の病気を研究するためのチームの様だ…。症状は前回の私と同じ小学校の女の子と同じの様だ。

 

 どの検査をしても原因は分からなかったが、「脊髄注射」の痛みで症状が無くなって以来。同じ症状が出ることは無かった。

 

 それから、私は一週間入院することになったが…。風邪薬を飲んでいない。

 風邪で医者へ行ったのに、お医者さんも私も「風邪」だったことを忘れている。私も風邪どころでなく、熱は下がっていた。

 

 しかし、体が何ともない子供が一週間、病院に居ると退屈だ。隣の病室の小学生と遊んだり(この子は重症らしくベッドのままだが)看護師のお姉さんと話したり、まったく、楽しい時間が過ぎた。

 丁度、クリスマスの時期で大部屋の病室のツリーの飾りを、看護師さんと一緒に!飾り付けていた(キリスト系の病院だった。我が家は仏教ですが…)。

 

 この時。病院のテレビで見た堺正章さんの番組を今も覚えている。タイトルは分からないが「ハッチャキ・マチャアキ」か「シャカリキ・マチャアキ」か?コント系のバラエティーで、マチャアキさん演じるヒーロー「カンチョーマン」が好きだった。必殺技の「カンチョー!ピュッピユッ!」光線で、悪を倒すのだ。

 この設定は、後の「タケチャンマン」と似ている。テーマソングもあって、子供の合唱で♪それゆれ!僕らの浣腸マン~!強く優しい正義の味方~行け!行け!大空へ~浣腸マン~! と唄っている。ここも、タケチャンマンと同じである。

 

 私は、この浣腸マンの面白さを、入院中の隣りの小学生に熱く伝えていた。

 そして、病室では戦車のプロモデルを作って走らせていた。入院をいいことに、やりたい放題だ!

 

 仲良くなった、看護師のお姉さんが居たのだが…。彼女は綺麗な人で、頬にシミがあった。そこで、子供の私は「顔、どうしたの?」と聞いてしまった。

 すると、お姉さんは「………」まったく会話を返さず、去って行った。

 

 当時の私に悪気はなかったのだが、子供とは残酷なものだ。小学校高学年で、初めて、女性に顔のシミの事を指摘してはいけないことを知った。 

 

 一週間後・結局、原因は分からないまま私は退院した。

 

 それから、一年後ぐらいだろうか?私は小学校の同級生の開業医の息子K君の家に遊びに行って、なんとなく「昔、首やアゴがかってに動き出して入院した話をした」。

 すると、K君は真面目な顔になり。

 

K「えっ!俺もなったことがある」

私「えっ!嘘!」

K「俺の時は、口が開いて戻らないんだ!痛いけど、自分の意思では動かせなかった!」

私「入院した?」

K「しないよ!家が医者だから!」

 

 詳しく聞くと、「無理に開く口」を見て、お爺さん(お爺さんも父も医師)が一度、アゴを外して入れ直したという。すると、アゴを外した痛みで治ったそうだ。

 痛みで治るところが私と一致している。

 

 私が勝手に思ったことだが…。このK君のお宅は元武家屋敷の大邸宅で、庭に湧き水の大きな池がある。我々子供達は、水着になって泳いだり、船のプラモデルを走らせて遊んだりしていた。これは、ヒョットして、湧き水からの風土病ではないだろうか?同じ小学校でだけ「同じ症状」が出ているのだ。ちなみに、湧き水は澄んだ綺麗な水である。

 

 このコラムをご覧になっている方で、お医者さんはいないだろうか?何か知っていたら教えて欲しいものだ。

 

 同じことがアメリカで起きたら、間違いなく「悪魔の仕業」と言われるだろう?

 

※今、調べたら「大活劇カンチョーマン」はTBSの「テレビはこれだ!ドラマが三つも」と言う番組の中で放送したらしい。しかも、ゲストにウルトラセブンが出たこともあるそうだ。監修は久世光彦(「時間ですよ」「ム―一族」等の演出)とある。私は単なるバラエティー番組だと思っていたのたが…。子供の記憶はいい加減なもである。

 

 

 

今回のコラムには笑いが無かった!これからは、マジなドキュメントが続くかも?

ちなみに、K君は今、親の後を継いで地元で開業医をしている。そして、中学の同級生Iが今、S病院に勤めているらしい。

笑い満載のドキュメントなら、下からアクセスして購入を!

           ↓

宣伝。ネット書籍「嗚呼!青春の大根梁山泊東海大学・僕と落研の物語~」上・中・下

 

「嗚呼!青春の大根梁山泊~放送業界編~」も出ました!こちらの文章は、今後も新原稿がアップされる予定です。

 

直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…

安いです。上→200円。中→300円。下→300円。

「放送業界編」800円(高そうに見えますが、上中下に分けていないので、枚数と値段は同等です)

「青春落語バカの楽しいエピソード」有名劇団の主催者や脚本家、演出家絶賛!

脚本家の穴吹一朗君も稲葉一広さん、神奈川の高校の副校長・木馬君も喜んでくれたエッセイ!

      ↓ 

 https://note.com/bakodayo1874basu