放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

その昔。桜美林大学の落研に「ぽち」がいた!

 私がOBになって十年程たった頃だろうか?年代は定かではないが、東海大落研のOBとしてクラブを視察したことがある。

 私はいつも有力なOB達から「お前が見てこい!」と命令される。もはやOB界のスパイだ。

 

 この時も部会を見に行ったのだと思う。そこには、出演者でも無いのに着物を着た女子部員がいて、私に声をかけてきた。

 なんと!馴れ馴れしい学生だ!OBを怖がる東海大落研では珍しい存在である。

 

 私は好感を持って(相手にしてくれればオッサンはすぐ騙される)話していると…。この女子部員は着物が好きなので、普段もよく着ているという。

 そして、散々話した後で私に言った。

 

 「私、「ぽち」と言います」

 「ぽち?変わった名前だね?」

 「桜美林大学落研なんです」

 「えっ!うちじゃないの?」

 「遊びに来てます」

 「何で?」

 「実は、私、春風亭昇太さんのファンで…。東海に来れば会えるかな?と思って…」

 「残念だけど、もう、来ないと思うよ!代わりに俺が見に来てるんだから!」

 

 「ぽち」は少しガッカリしていた。

 

 そして、もう少し話を聞くと、この桜美林の「ぽち」は「関東落研連合」を立ち上げた初代・総長だという。

 一人で各大学を訪ねて、傘下に入れ、関東を統一した戦国武将みたいな女である。

 

 私の後輩、東海大落研など、赤子の手をひねるようなものだ。完全に配下の兵隊として働いていた。

 

 この時、落語会の準備などしている足軽として頭下位亭写亜(シャー)という男が居た。地味で話下手な部員である。活舌もあまりよくない。

 しかし、どこか愛嬌があり。自作の新作落語をやるとやたらとウケていた。

 

 この写亜君は、今、二つ目の落語家・昔昔亭喜太郎君である。彼はBS日テレの番組「笑点特大号」の「若手大喜利」にも出ている。

 

 飲んだ時、喜太郎君に聞くと、もう結婚していて式は挙げていないという。そこで、「番組で結婚式を挙げる」というドッキリ企画が持ち上がった。

 喜太郎君には内緒で、収録にカミさんを呼んで、いきなり「たい平」さんの神父が登場。奥さんを招き入れて、楽屋で式を挙げるという企画だ。

 

 そこで、登場した奥さんは…。皆さんの予想通り!桜美林大の「ぽち」だった。

 

 他のメンバーが大爆笑する中、式をすすめるたい平神父。そのうち、「ぽち」と「喜太郎君」の眼がしらに熱い物が…。私も見ていて、ほほえましかった。

 

 しかし、犬の「ぽち」と妖怪の「鬼太郎」。子供が出来れば「犬妖怪」だ。

 

 喜太郎君は、今「芸協カデンツァ」という若手落語家ユニットで活躍中である。

 

 

 

 喜太郎も「ぽち」も出てこない、もっと昔のエッセイと業界噺。本当は面白いんだけど…。皆さん、気づいていない様だ!宣伝は難しい!広告代理店の凄さが身に染みる今日この頃である。

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「嗚呼!青春の大根梁山泊~放送業界編~」も出ました!こちらの文章は、今後も新原稿がアップされる予定です。

 

直木賞には程遠い、青春エッセイを皆様に…

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脚本家の穴吹一朗君も稲葉一広さん、神奈川の高校の副校長・木馬君も喜んでくれたエッセイ!

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