放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

花粉症との戦い!50年以上前!

 50年以上前のことだ。私は入園試験のある幼稚園へと通っていた。地元の女子高に保育科があり、その付属幼稚園だった。

 

 入園試験と言っても、「簡単な迷路を出口まで指さす」とか「池の真ん中に行ってしまったオモチャの船を取るには、どの道具を使う?」などの簡単な試験だ。長さの違う棒や網、投げ縄などのイラストがあり「どれを使うか」選ぶだけだ。

 以前、テレビで猿を使って「吊るしたバナナをどうやってとるか?」という実験があったが、それと大して変わらない。

 

 さらに、驚いたのは、この幼稚園に「落ちた人」が沢山居たことだ。

 

 私の勘だが、この入園試験は「正解」は二の次で、「落ち着き」や「人間性」を試していたのだと思う。場合によっては、親を見ていたのかも知れない。

 

 以前、コラムで書いたが、私は幼稚園に行くのが嫌で仕方が無かった。毎日、家でテレビや漫画を見て暮らしたかったのだ。

 

 4月。仕方無く幼稚園へと行くと…。私は鼻水が止まらなくなり困ってしまった。私は思った。「鼻を垂らす」なんて絶対モテない!

 ティッシュで鼻をかんでも、次から次へと出てくるのでキリがない。

 

 私は仕方なく、鼻をすすって飲み込むことにした。すると、また、ものの1分で出て来る。仕方なく、また飲む。私のお腹はいつも鼻水でパンパンになっていた。

 

 あまりに鼻水が出るので両親は内科の医院に連れて行った。診断は風邪。薬を貰って飲んだが、まったく良くならない。

 お医者さんは、さらに強い薬をくれた。私は1日中眠くて、幼稚園のお遊戯やハモニカの練習が頭に入らない。半分夢の中だ!

 

 このパーターンは、小学校に行っても変わらず、1年の半年は薬で授業は眠っていた。さらに、冬も風邪になるので、また、薬だ。当然、授業の内容など、なんだか分からない。

 しかも、予習・復習する真面目さもない。毎日が苦痛だった。

 

 時代は大きく飛ぶが、小学5年の頃。

 鼻水が止まらないのなら「耳鼻科へ行ったらどうだ」と両親が言った。

 

 耳鼻科へ行くと、先生が言った。「これ、風邪じゃないな!最近、新しく分かったんだけど、杉の花粉症というものがある。検査してみよう」。

 

 検査すると、重度のスギ花粉症と判明した。まだ「花粉症」が一般的でなかった時代。内科の先生は「花粉症」を知らなかったと思われる(耳鼻科も分かったばかり)。

 

 ここでやっと、幼稚園入学と同時に鼻が出た訳が判明した。

 幼稚園は山の上にあり。細い山道を登ってゆく。そこには、杉の木が沢山あったのだ。ちなみに、この道では野生の熊がワナにかかって県内のニュースになったことがある。

 

 そこで「花粉症の薬」を服用することになった。しかし、問題は当時の薬を飲むと、殺人的な睡魔が襲ってくることだ。風邪薬の数倍眠く、もはや睡眠薬レベルである。

 

 小学高学年から中学の授業では、居眠りしたうえ、花粉症だから鼻とヨダレが垂れる。薬を飲んでも不快感が弱まる程度で、毎日、クャミの連続だった。

 またも、絶対にモテないパターンである。

 

 おかげて、中学はクラブ活動の柔道以外、1年の半分は学校で眠っていた。

 

 現在も私は花粉症だが、薬は飛躍的に進化している。眠気は少なく鼻も垂れない。

 

 会議中、本番中に寝ることもない(あたりまえだ!)。薬も進化したが、私の精神力も進化しているのだ。

 

 数年前。原因不明の喉の痛みに襲われ、1か月半も続いた時。カビ、ノミ、などのアレルギーを全て調べたことがある。

 

 結果を見て、驚いた!カビ、ハウスダスト、ノミ、などのアレルギーは全くなかった。しかも、日本一酷いと思っていた「杉花粉」のアレルギーが6段階の3。ヒノキは2と、かなり軽くなっていたのだ。

 

 ここ3年程。私は花粉で鼻水がボタポタ落ちなくなった。いつの間にか花粉に強くなっていたのだ。

 年を取って免疫力が弱ったのかもしれない。

 

 今、中学に入れば、もっと授業が分かった筈だ。

 本当はエリートだったのかも知れない? と、言っておこう!

 

 

 

「花粉症」でも、こんな楽しい青春がある!大学の合宿所は群馬県・榛名湖畔。

春合宿の花粉との戦いは壮絶でした。

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