放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

青学落研OBの森武史(たけし・フリーアナ)さん!

 春風亭一之輔のラジオ「サンデーフリッカーズ」(JFN系全国放送)に一度出て頂いた、元読売テレビ森たけしさんは、私(昭和55年入学)の1年先輩。私は東海大だが、森さんの居た青山学院・落研とは交流があった。

 

 森さん(誉れ家笑さん→火の見家はん生)は、同期の、芸術院せん生(→料亭花柳)さんと、素人漫才コンビ「青山一浪・二浪」の一浪としてテレビに出ていた。

 後輩達には憧れの先輩である。しかし…何故か私は、森さんの漫才も落語もほとんど観たことが無い。

 

 青山一浪・二浪は「TVジョッキー」で白いギターを貰ったり、「笑ってる場合ですよ!」の「勝ち抜きコーナー」でチャンピオンになったりしていた。さらに、所ジョージさんの「ドバドバ!大爆弾!」にも出演したそうだ。

 

 実は私は、このテレビを全部見逃している。今思うと痛恨である。1年の時はテレビが無く、2年で兄貴に買ってもらったが…。新聞をとっていないし、いつ、どんな番組があるかを把握していなかったのだ。

 

 ドラマもたまたま家に居て第一回目を見た「ふぞろいの林檎たち」ぐらいしか観ていなかった(4年当時)。確か、1年の時「池中玄太80キロ」を見ていない私に、3年の実志(じっし・現テレビディレクター)さんが「池中玄太、見なきゃだめだ!今日、最終回だから家で見ろ!」と言われ、いきなり感動したのを憶えている(後に再放送で全話見ましたが)。

 

 そんな環境のため、森たけしさんの青山一浪・二浪を生で観たのは、青学落研の四年生の最後の高座「青山名人会」となった。

 森さん達四年生が主役だが、同期の人数が多すぎて全員が落語をやると時間が足りない。そこで、過去に大きな会に出ている者は、遠慮して漫才やコント、珍芸、でお茶を濁していた様だ。

 

 青山一浪・二浪も持ち時間はかなり短かかったが、確かに面白い。お揃いのブレザーが格好良く、観客によくウケている。

 森さんは進行(突っ込み)で、ほとんど合い方がボケまくりなのだが、それを上手く拾って客に伝える。今でいえばナイツの土屋君のような見事なさばきを見せていた。

 

 ちなみに、この時、一緒に出ていた「W千葉県人」という漫才がいたのだが、漫才はさておき!(こら!先輩だぞ!)ネーミングの良さには唸ったものだ。勿論、プロの「Wけんじ」をもじった秀逸な名前だ。二人共本当に千葉県人だったと思われる。漫才はさておき!

 

 そして、森さんの落語は一度だけ…。「手紙無筆」を生で観たことがある。

 

 当時は三年生だっただろうか? 口跡が良く仕草が綺麗。古典に忠実だが、笑いもしっかりとっていた。封書を開ける仕草をプロ並みの精度でやっていたのが印象的だった。

 学生は、細かい仕草を適当に誤魔化すことが多い。やってもウケないからだ。

 そこをあえて、しっかりとやるのは凄い!森さんの芸に対する拘りと技術は一級品であったと思う(当人が読む可能性があるので絶賛です!)。

 風のウワサでは(青学の同期の話)、森さんは「野晒し」が美しく笑いもとっていたと聞く。

 

 流石はアナウンサーとして大成する男である(「コロナが収まったら、東京でおごる」と約束してくれた森先輩の言葉を私は忘れない…)。

 

 こんなコラム見て喜ぶ人がいるのだろうか? 単なる森さんへのたかりである。

 

 

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