放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

新聞・テレビ・書籍・情報は話半分!

 私は子供頃。新聞・テレビの情報は全て正しいものだと信じていた。田舎者は素直なのだ。それだけに、詐欺に騙されやすいのも田舎者だ。

 

 放送業界では、「情報の間違い」は細心の注意をはらって伝えているのだが、人間のやることだけに、ミスは付きものである。

 意図的な「捏造」はもっての他だが、放送されてから間違いに気づくことがある。

 

 とある老舗の情報番組で三味線の店を紹介した時。三味線のネックを繋ぐ部分に金を入れているという説明に「見えないところにお金をかけるのが江戸の粋」と紹介していた。

 これは、間違いである。三味線の繋ぎに金を入れると音が良くなるのだ。三味線の名人のエピソードに「音が良すぎるので、きっと金をいれている」と思った別の芸人が、本人がトイレに立った時に確認したら、金は入っていなかった。という伝説がある程だ。

 私は知っていたので指摘したが…。放送後に指摘しても後の祭りである。

 

 私が書いたナレーションでの失敗だが、東証のグッズでゴルフボールがあったのだが「これを使えば、ボールも株も上がるというジンクスがあるとか?」的な文章を書いてしまった。後日、別の作家に指摘されたのだが「ジンクスは悪いことが起きる時」なので、「株が上がる」に使うのは間違いだというのだ(この間違いは各局今もよくやっている)。

 視聴者の皆様には誠に申し訳ないが、これも、後の祭りである。演出側もくまなくチェックはしているのだが、時としてこんなことが起きるのだ。

 

 最近は教科書ですら、聖徳太子の絵が別人だったとか? 年号が間違っていたとか? ミスがあるのだから、撮って出しの放送ではこんなことが起こるのだ。

 

 ある番組で、落語の演目として「元禄花見踊り」と出たことがあった。そんな落語は無い。元禄花見踊りは演者の師匠の出囃子である。

 落語に詳しくないスタッフのイージーミスである。

 

 私はある新聞社系の真面目な雑誌の取材をうけたことがある。私の取材ではなく、春風亭昇太師匠の取材で学生時代のことなどを知りたいということだった。

 

 私はどこの雑誌も間違って出しているので東海大は「落語研究部」で「落語研究会」ではないと教えてあげた。昇太さんが学生時代優勝したテレビの大会も「全日本学生落語名人位決定戦」なのだが、ほとんどのネットや雑誌は「全国落語大会」などと書いている。実際は日テレの放送なのだが、ネットでは「テレビ東京」と書いてあるものもある(これは昇太さんが学生時代出た「ドバドバ大爆弾」等別の番組と勘違いしている)。

 私は、そこを「間違えないで下さいね。ネットの情報や過去の記事は間違ってますから」と説明した。

 

 出来上がった雑誌が送られて来た。見るとクラブ名は「落語研究会」。大会の名前も間違ったままだった。インタビューのテープも撮っていたのに、この間違いである。

 

 何故マスコミは当人よりネットや過去の記事を信じるのだろう。

 

 これは、昇太師匠の人間性の良さが原因である。

 昇太さんは、取材記者に「落語研究会のことを聞かせて下さい」と聞かれると、間違いを指摘するのは失礼と思い、本人も「僕の落語研究会時代は…」と、記者に恥をかかせないように合わせてしまうのだ。

 

 同様に大会名や放送局名も、記者が間違っても指摘しないのだ。その為、昇太さんのインタビュー記事でも「落語研究会」となっている。

 それを見た雑誌のスタッフは、私が間違っていると判断したのかも知れない。

 

 まったく「ふざけんなよ! だったら、俺に取材なんか来るなよ! 謝礼も無しのくせに!」となってしまう。

 

 実は「学生落語名人位決定戦」は、音源のテープも渡している。徳光アナの声で「第二回全日本学生落語名人位決定戦」と入っているのに、何故、ネットの嘘を信じるのだろうか? 私には理解できない。テープを聞いていないとしか思えない。

 

 テレビマンは雑誌の情報を見て番組を作るので、間違いの情報がさらに広がる可能性もある。

 

 皆さん! マスコミの全ては信じないで下さい。

 

 真実を語っているのは、春風亭一之輔のラジオ「サンデーフリッカーズ」(JFN)だけです。

 

 すでに、上の二行が大きな捏造である。

 

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