放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

「ウルトラマン」チョット嬉しい!私の名前が…。

 私が名古屋・中京テレビの音楽番組「5時SATマガジン」を構成している時。土曜の夕方、生本番を終えて制作の部屋に居ると…。

 

 「作家の小林さん、電話です」

 「えっ!」東京から名古屋へ仕事に来ている私に電話? 今日ここにいることを知っているのは事務所の人ぐらいだ。何か事故でもあったのだろうか?

 「誰ですか?」

 「一般の方みたいです」

 益々、謎である。

 

 恐る恐る電話に出る。

 「はい! 小林ですが…」

 「あの、今、番組のスタッフロールを見て電話したんですが、昔、お世話になった〇〇です。小林哲也さんですよね?」

 「あの、それ私じゃないと思うんですが…」

 

 そこで、私はピンと来た。

 子供頃円谷プロの特撮が大好きだったからだ。実は「ウルトラマン」の照明は私と同姓同名の小林哲也。小学生の頃は、毎週、オープニングに私と同じ名前が出るので嬉しかったのを憶えている。

 

 「あの、もしかして、それは円谷プロで照明をやっていた小林哲也さんじゃないですか?」

 「そうです」

 「ごめんなさい! それは、私じゃないんです」

 

 電話を切った後、照明の小林哲也さんの人柄が分かるような気がした。わざわざ、局に電話して「昔、お世話になった」と感謝の電話をする程、小林哲也さんは人情のある方だったのだ。同姓同名として嬉しいかぎりである。

 

 ある日。東京で国学院大学落研で、私の一つ上の学年だった「まん丸」(現・脚本家の稲葉一広)さんに、この話をしたことがある。

 すると、まん丸さんは「俺、小林哲也さんと一緒に仕事したことあるよ!」

 

 照明の小林哲也さんは、今も特撮物のプロデューサーをしていたりするのだ。まん丸さんは子供の頃から特撮が好きでヒーロー物の脚本も書いている。

 ちなみにTBSのドラマ「下町ロケット」の1作目の後半から稲葉一広さんが共同脚本で参加している。このドラマには春風亭昇太師匠(東海・切奴)も出演していた。国学院東海大落研の時を超えたコラボである。

 

 ネットで調べると、小林哲也と言う名前は多い。中には私のプロフィールと照明の小林さんが一緒になって「ウルトラシリーズ」の照明と私のラジオの構成番組が一緒に書かれている。

 最近ではプロボウラー小林哲也さんやミュージシャンの小林哲也さんもいる。

 

 一度、私の銀行口座に謎の振り込みがあった。とあるラジオ番組出演と書かれている。私は出演などした覚えはない(頼む局もない)。多分、どなたかのギャラだが、誰かは分からない。連絡があればすぐお返しするが、あれから20年以上たつがどこからも連絡が無い。

 その逆に、私のギャラが数か月分誰かに振り込まれて泣き寝入りしたことがあるので、実は私の方が損をしている(これは小林哲也ではないある作家に振り込まれた。フリー業者の振り込みの手違いは良くある様だ)。もう時効なので怒ってはいませんが…。

 

 また、大物俳優と同姓同名の放送作家の方が、数百万円の莫大なギャラが振り込まれたことがあり、それは、流石に自分で連絡してお返ししたと聞いたことがある。

 

 春風亭一之輔のFМラジオ番組「サンデーフリッカーズ」(JFN)のゲストに女優の桜井浩子さんが来たことがある。

 特撮ファンなら知らない者はいない、あの「ウルトラQ」では女性記者。「ウルトラマン」では科学特捜隊のアキコ隊員を務めた方だ。

 

 この日は「ウルトラマン」のデジタルリマスター版のブルーレイ(DVD?)の発売のお知らせを兼ねて来てくれたのだ。

 

 私は思い切って、言ってみた。

 「私、ウルトラシリーズの照明さんと同じ名前なんです」

 「今、名刺を頂いて私もそう思ってました」

 「ありがとうございます。気づいて頂いて…」

 「そりゃ、気づきますよ! ずっと照明は小林さんでしたから…」

 番組の打ち合わせとは関係なく話が弾んでしまった。

 

 さらに、ある日。今、私が住んでいる小田急線の読売ランド前駅近くの飲み屋さんでの話だが…。

 隣のテーブルに特撮の話ばかりしている年配の客がいた。聞き耳を立てていると、円谷関係の人だ。話している一人の顔を見ると…。見覚えがある。

 何と! 一之輔のラジオにゲストで来たことがある、特撮の本を書いたライターの方だった。

 

 面識があるので、思わず話しかけると…。

 「ああ、あの時の作家さんですか? こちらは、飯島監督ですよ」

 「えええええええ~っ!」隣に居たのは飯島敏宏さん。「ウルトラシリーズ」のエースとも言える監督だ。「ウルトラマン」の第二話「侵略者を撃て」バルタン星人の監督を務めた方だった。

 

 私は、あの言葉を言うしかなかった。

 「私、照明の方と同姓同名なんです」

 「おお! 小林哲也か!」

 意味もなく、盛り上がり、ウルトラシリーズの裏話を聞かせて頂いた。

 偶然だが、同姓同名が出会いを演出してくれたような気がする。

 

 次はプロボウラー小林哲也さんと、どこかで偶然会ってみたいものである。

 

 余談だが、一度、DJの小林克也さんへの電話が私の携帯にかかったことがある。携帯アドレス帳の隣だったと思われる。

 

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