放送業界のお話と落研と私的な思い出(瞳尻・黒舟)

「嗚呼!青春の大根梁山泊~東海大学・僕と落研の物語」スピンオフ・エッセイ。放送関係。業界のエピソードと近所の出来事

スーパーにしか行かない生活

 自宅待機でスーパーにしか行かない生活をしていると、スーパーが一番の娯楽になってしまう。掃除や洗濯も楽しみになってくる。何もせず家にいるよりは楽しいからだ。

 

 スーパーまで車で行けば、子供がゴーカートに乗るように運転が楽しい。スーパーでは、なるべく人に近づかず、スパイ活動でもしているように回りを気にしながら、目的の食材を探し、任務を遂行する。こうなると、まるで007だ。

 と言うことは、車の運転はマツダなのにボンドカーのアストンマーチン気分だ。

 

 ふと、スーパーでボンドガールを捜してみる。どこにも居ない!ボンドオバチャンのレジにはアクリル板がある。ミスをするとアクリル板の中に毒ガスが出て、ゴールドフィンガーに抹殺されるのだろう。

 ボンド近所のおばちゃんが私に話しかけてくる。3メートル離れて頭だけさげるとスーパーを後にした。

 

 私は足早に諜報活動を終えて、ボンドカーに飛び乗った。私のボンドカーは30年以上前のもので、座席がほころびてワタが見えている。今や、スパイ組織も不景気なのだ。マスクの供給すらなく、手ぬぐいで自作してしまった。まだ、使い捨てマスクのストックがあるのだが、マスクを作るのが面白く、プラモデルみたいに楽しいのだ。

 もう、4つも作ってしまった。ついに、ネットの型紙とはサイズを変えてオリジナル感まで出てきた。

 

 はやく、スパイ活動から足を洗いたいものだ。ほとんど妄想の世界になっている。

  

 みんなで、早く、終息させよう。世界中が妄想でダメになる前に…。